日記

ヒツジグサ~羊の刻に咲く花~

こんばんは、モニ太です。

九州では台風で大雨が降り、新潟はその後地震があったりと、なんだか怖いニュースが続きます。

地球温暖化の影響とかって話を聞くけれど、僕たちにはなにがなにやら。。。みんなが安心して毎日楽しく暮らせればいいのにな。

さて。暗い気持ちはちょっと後ろに置いて、今日はきれいなお花の話。

僕たちは夜行性なので滅多に見ることができない、昼しか咲かないお花の写真を、人間のお友達がくれました。

ヒツジグサという名前だそうです。羊の刻(お昼の2時頃)に咲くので、こんな名前がついたとか。

写真は午前中に撮影したので、まだ咲きかけだったようです。

昼間だけ咲いて夜は閉じてしまう花もあれば、僕たちが起きている夜に咲いているカラスウリの花もあります。

お花の世界にも、昼型さんと夜型さんがいるみたいです。

ヒツジグサ

写真:ヒツジグサの花

本宮祭(伏見稲荷神社)

こんばんは、モニ太です。

相変わらずの梅雨が続いているけれど、7月は僕たちキツネにとっては大事な月。それは、年に一度の大事なお祭りがあるからです。

そう、それは日本の稲荷神社の総本山である伏見稲荷の本宮祭。全国から稲荷神様の崇敬者が集まってくるんです。

僕たちきつねは、白狐さまをはじめとして稲荷神さまの眷属として、昔から稲荷神さまを信仰している人たちに大事にされています。

ところでみなさんは、稲荷神社によくまつられている僕たちの仲間の白狐さまをよく見たことがありますか?

左の白狐さまは巻物を加えています。これはみんなの願いを叶えてくれる密教的呪術の経巻なんだそうです。

僕も1000年生きたら、神様に加えてもらって、あの巻物を読ませてもらえるかなぁ。

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写真:秘密の巻物をくわえる白狐さま

夏のクリスマスツリー

こんにちは、モニ太です。

梅雨も本格的になってきて、毎日雨のしとしと降る音を聞いています。

雨が降るこの時期はカタツムリさんやカエルさん達が元気いっぱい。

夜は空の星達の光も届かなくて、いなり山は真っ暗闇に包まれます。

この時期の夜の主役といえば、そう、ホタルです。

いなり山にはゲンジボタルもヘイケボタルも住んでいて、

田んぼのあぜ道はまるでそこを通る僕らを導くように光り輝いて、夢のような光景です。

特にもうお米を作っていない田んぼのところに生えてきたハンノキには、

たくさんのホタルたちが集まって、まるで夏のクリスマスツリーのよう。

人間達も家でゆっくりしてるこの時間、僕たちの静かで幸せなときが流れます。

ゲンジボタル

写真:ゲンジボタル

モリアオガエルの産卵

こんばんは、モニ太です。

今日もまた、僕の住んでいるいなり山のお友達たちを紹介します。

今日登場するのは、モリアオガエルのモーリーさん。

もーりー

写真:ねぼすけモーリー

この人、昼間はいつも眠そうにしているので「ねぼすけモーリー」とも呼ばれていますが、

夜になると元気になって、田んぼの周りに出てくるんです。

ため池や田んぼの上にかぶさっている木に、

白い泡のようなものがついているのを見たことないですか?

これはモーリーさんたちの卵なんです。

モーリーさん達は夜に集まってきて、みんなで卵を産んで、朝には森に戻っていくんです。

今年もいなり山には、まるで花が咲いたように、たくさんのモーリーさん達の卵がありました。

もうしばらくしたら、オタマジャクシ達が元気に出てくるかな。

今から楽しみです。

はなのき湿地

こんばんは、モニ太です。

梅雨が始まってからも、あまり雨が降らないことが、ニュースになってるみたいです。

いなり山は豊かな森があるので、山と田んぼの境目のところでは水が湧きだしています。

おかげでカエルさん達も元気です。

さて、今日はお友達のピッコロさんから、めずらしいお花の話を聞いたので、紹介します。

ピッコロさん達キビタキは、夏になるといなり山にやってくるのですが、

春に日本にわたってくるとき、長野の方まで遠出したことがあるそうです。

そこの山には、点点と赤い木が生えていました。

何だろうと思って近寄ってみたら、大きな木に赤い花が咲いていたのです。

どうやらこの木は「はなのき」と呼ばれている木で、

日本全体でみると、その辺りにしかない珍しい木だそうです。

日本にはまだまだ僕の知らない里にいろんな生きものたちがいるようで、

僕ももっと大きくなったらいろんなところに行って、はなのきも見てみたいなぁ。

はなのきの赤い花

写真:はなのきの赤い花

新しい仲間?~外来種:アライグマの話~

写真:アライグマ

こんにちは、モニ太です。
今日は僕の住んでいる里やまに最近やってきた、新しい仲間?のことをお話しします。
それはアライグマ。知っている人も多いかもしれないけど、もともと日本にはいなかったのに、ペットとして日本に連れてこられて、今ではずいぶんいろんなところに暮らしているそうです。

僕たちの住んでいる里やまにも、最近やってきて、今ではよく見かけます。
畑の野菜を食べたり、人の家の屋根裏に住み着いたりと、いろんなところで騒ぎを起こしているようです。
また以前からここに暮らしていたフクロウさんは住んでいた家をとられてしまったり、カエルさん達は卵を産みに出てきたときに食べられたりと、仲間達もとっても迷惑しているみたいです。

でも彼らも別に悪いことをしようとしているわけじゃありません。もともとはペットとして日本に無理矢理連れてこられたのだし、僕らと同じで一生懸命生きているだけなのです。
地域によっては捕まって連れて行かれている場所もあるようで、今は、これからどうなっていくのかが心配です。

参考:
特集エイリアン・スピーシーズ:ケーススタディ(1) 逃亡ペット/北海道 アライグマに乱される生態系と農業
http://www.nacsj.or.jp/old_database/gairaishu/gairaishu-01.html
外来生物法(環境省)
http://www.env.go.jp/nature/intro/index.html

写真:アライグマ

ササユリが満開。

こんにちは、モニ太です。

遅れていた梅雨がとうとう、やってきました。

ここいなり山でも、梅雨が始まる前にと、

田植えや種まきなど、農家の人たちが忙しそう。

梅雨が始まる直前のこの頃、いなりやまの棚田の畦には、

ノハラアザミが咲き乱れます。

そしてピンクの可憐なユリの花、ササユリが満開になります。

今年の冬に産まれたアカガエルのオタマジャクシ達も、

しっぽがとれて足が生え、畦にあがり始めました。

梅雨が明ければ、待ち遠しい夏本番です。

可憐なササユリ

フクロウのおうち事情

こんにちは、モニ太です。

今日は友達のゴロスケ君の子供達の巣立ちの話題と、フクロウのおうち事情のお話しです。

僕の住んでいるいなり山の近くには、昔からある古い神社があります。

そこにある大きなシイの木に、お友達のゴロスケ君夫婦が住んでいます。

今年は2人の子供が生まれて、つい最近無事に巣立ったそうです。

いなり山の近くでは、ゴロスケ君達が住んでいるような大きな木がとても少なくて、

別のフクロウ夫婦は、しかたなく地面に直接卵を産んでいるとか。

そういう場合には、イタチや僕たちキツネが卵や雛をいただくことになるわけで、

うれしいこともあるけれど、いなり山に住んでいるフクロウが減るのは寂しい気もします。

里やまの近くから大きな木がなくなってしまうと、

同じように樹洞を利用するムササビなんかも住めなくなります。

最近は近くの人間達が、フクロウのために巣箱をかけてくれるようになり、

今年は4組のフクロウ夫婦が巣箱で無事子供達を育てることができたそうです。

人の手を借りながら、森が大きく育っていくのを待つことができれば、

もっといなり山の夜がにぎやかになるかもしれません。

ふくすけとふくじろう

写真:ふくすけとふくじろう

山形から~クロサンショウウオの産卵

こんにちは、モニ太です。

昨日、山形に住んでいるお友達のコンちゃんから手紙が届いたので、少しみなさんに紹介したいと思います。

コンちゃんの住んでいるのは山形県のブナの森の中。

まだ雪が残っているところもあって、雪解け水で山はびちょびちょなんだって。

ブナの森は水をいっぱいため込む自然のダムだという話を聞いたことがあります。

森の中にところどころある小さなため池では、サンショウウオやイモリが繁殖期のまっさかり。

池の中ではクロサンショウウオの放精が始まっているそうです。

いなり山ではもう夏も近いという感じで、雪があるなんてなんだか不思議。

僕も一度行ってみたいなぁ。

クロサンショウウオの産卵

ところでコンちゃんの住んでいる山形県のT市では、

僕たちキツネがとっても大事にされて、町の有名なお菓子にもなっているそうです。

人と動物が仲良くしていた証なのかもしれませんね。

おきつねはん

モニ太のつぶやき、はじまりはじまり。

写真:いなり山

こんにちは。
僕は、いなり山(写真)に住んでいる子ギツネ、モニ太です。
僕のプロフィールの詳しいことは、自己紹介のページを見てください。

僕たちが暮らしている里やまが、最近どんどん変わっていってしまっていることが話題になっています。
ここにはまだ田んぼも森も残っているけれど、隣の町に住んでいたお友達は、田んぼが使われなくなって藪になってしまって、前はドングリがたくさん拾えたクヌギ山にも竹が茂ってきて暮らしにくくなったので、別の場所に引っ越してしまいました。

でも最近、いなり山ではいいことがあったんです。
使われなくなって荒れ果ててしまった田んぼを、ある日たくさんの人たちが来て、草刈りしてくれました。真っ暗になっていた里山も、みんなが竹を切ってくれて、明るく、歩きやすくなりました。
だから僕とお母さんは、しばらくここに住み続け、見守っていくことにしました。

これから、僕が住んでいる里やまに起きてきている変化や、里やまを守ろうと頑張ってくれている人たちのこと、また里やまを守るためのお役立ち情報とか、遠くに行ってしまったお友達から教えてもらった気になることなんかを、ちょっとずつここで紹介していくつもりなので、どうぞよろしく。

写真:いなり山

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