2024.10.02(2024.10.02 更新)
バンコクで開催されたアジア自然保護フォーラムに参加。日本自然保護協会が取組む企業との連携事例を発表しました
国際自然保護連合(IUCN)
対象:ファミリー子ども学生一般市民
貢献:NbS(Nature based Solutions)ネイチャーポジティブ自然の守り手拡大
日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、9月3日から5日までの3日間、タイのバンコクで開催されたアジア自然保護フォーラム「The 8th IUCN Asia Regional Conservation Forum」に参加しました。
アジア自然保護フォーラムは、NACS-Jが日本の事務局を務める国際自然保護連合(以下、IUCN)が主催。世界的にも企業と連携した生物多様性保全が注目される中、NACS-J、IUCN日本委員会、IUCN韓国委員会の三者が共催して「ビジネスと自然保護」をテーマにしたサイドイベントを実施しました。
アジア自然保護フォーラムは、2025年にアブタビ(アラブ首長国連邦)で開かれる世界自然保護会議の準備会合として9つの地域で開催される自然保護フォーラムのひとつです。今回、タイのバンコクで開催されたフォーラムには、IUCNの会員や専門委員、アジア各国のNGOなど360団体が参加し、参加者数は総勢650名に上りました。
フォーラムでは3日間に渡って、アジア地域における生物多様性保全の課題や取組みが発表され、ネイチャーポジティブな未来をどう描くか、社会変革に向けた方策が議論されました。
「ビジネスと自然保護」をテーマに、NACS-J、IUCN日本委員会、IUCN韓国委員会の三者が実施したサイドイベントには、経団連自然保護協議会や、韓国の研究機関も登壇しました。ビジネスにおけるCSR(企業の社会的責任)からCSV(共有価値の創造)への移行に関するトピックや、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)が韓国の企業に与える影響についての発表があり、日本や韓国の企業が行う生物多様性保全の取組みを紹介、世界に発信しました。
NACS-Jからは、企業との連携事例として、自然保護につながる商品開発の取組みや、従業員が参加するボランティア活動等を紹介しました。また、日本におけるネイチャーポジティブの実現を目指し、自治体、企業、NACS-Jの三者で協定を結び、生物多様性保全を実践している事例を紹介。みなかみ町や三菱地所株式会社と実施している取組みなどを紹介し、地域レベルで生物多様性保全を推進していくことの重要性を訴えました。また、企業のなかでも特に金融セクターは、ネイチャーポジティブな社会を構築する上で重要な役割を果たすことを伝えました。
各団体の発表の後は、参加者との意見交換の時間を設け、企業と生物多様性の取組みについて、IUCNや環境NGOがどのように協働していくべきかを議論しました。
NACS-Jは、これからも企業の皆さまと連携し、ネイチャーポジティブな社会の実現に向けた取組みに力を注いでいきます。どうぞご期待ください!
公益財団法人日本自然保護協会 自然のちから推進部
担当:森本、原田、道家
03-3553-4101 shizen@nacsj.or.jp