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2024.04.23(2024.04.24 更新)

海岸研究者と島民が案内する「長崎五島サステイナブルワーケーション」を開催しました

三菱地所株式会社、一般社団法人大丸有環境共生型まちづくり推進協会など

対象:従業員

貢献:自然の守り手拡大SDGs愛知ターゲット砂浜ムーブメント

海ごみと参加者集合の写真

日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、活動を会員として支えてくださっている三菱地所株式会社、一般社団法人大丸有環境共生型まちづくり推進協会と連携し、長崎県五島市福江島にてワーケーションツアーを開催。長崎県庁や五島市、地域の皆さまにご協力いただき、NACS-Jが主催している「全国砂浜ムーブメント」(以下、砂浜ムーブメント)と連動させた、五島の自然や文化を体験して学ぶ研修型ワーケーションを実施しました。


NACS-Jは、多くの企業や団体の皆様と連携して、自然海岸の減少や海ごみの問題など、海や砂浜が直面している課題の解決を目指して砂浜ムーブメントを主催しています。今回はその一環で、長崎県五島市福江島を舞台に活動。海岸研究者と島民が案内人となり、五島を象徴する「椿と海岸」を巡りました。

<1日目> 椿を知る

「東の大島、西の五島」と並び称されるほど、椿の自生地である五島。麦畑などのまわりに椿を植林することで季節風の防風対策にしているほか、秋になる椿の実は、椿油など五島の特産品にもなっています。

椿の実の収穫体験

椿は秋になると、小さいリンゴのような実をつけます。「椿はもちろん知っているけれど、実は初めてみた」という方が多く、まずは観察からスタート!島民の永冶克之さんに教えていただきながら、手分けをして収穫していきます。永冶さんは長年、椿を活用した地域振興に取り組まれていますが、収穫はすべて手摘み。製品になる前のはじめの一歩を、参加者の皆さまには体験いただきました。

レクチャーを受ける参加者の写真

椿の実の写真

▲事前レクチャー、椿の実を割って中身も観察

木になった椿の実の写真

椿の実を収穫する参加者の写真

▲いざ、収穫!

椿油の搾油体験

収穫した実からは、さまざまな用途に使用できる椿油をとることができます。ボールいっぱいの実からとれる油の量は、たった少し···収穫から搾油まで、大変な労力がかかること実感します。今回はこの油を使った野菜チップスをいただきながら、崎山鐙瀬自然を守る会の古里幸一さんより、五島の特徴的な海岸や生きものについてお話いただきました。

種を炒ってる写真

種を小槌で潰している写真

種の粉末をお湯にいれている写真

▲使うのは種子の部分。炒ってつぶし、沸騰させたお湯にいれて油分を抽出

椿油の写真

古里さんの写真

ポテトチップスの写真

▲美しいゴールドの椿油が完成!これを使った野菜チップスをいただきながら、五島の海岸について学びました

<2日目> 海岸を知る

島の海岸の多くが国立公園に指定されており、美しい砂浜やユニークな溶岩海岸が特徴的な五島。海岸研究に取り組まれている九州大学·清野聡子先生に解説いただきながら、砂浜ムーブメントのアクションに取り組みました。

ビーチクリーンと生きものしらべ

海水浴場として人気がある香珠子海水浴場にて、砂浜ムーブメントのアクションに取り組みました。香珠子海水浴場の砂浜は、砂や石だけでなく、砕けた貝殻を多く含んだ白く美しい砂浜です。さまざまな生きものがみられましたが、生活ごみや漁業ごみなど、大量の漂着ごみも目立ちました。参加者の皆さまには、各自ビーチクリーンをしながら生きものコレクションアプリ「バイオーム」を使った生きものしらべにも取り組んでいただき、砂浜の豊かさや課題を実感していただきました。

★砂浜を守る3つのアクション

  • 砂浜ノートを子どもたちに届けよう!
  • 砂浜の生きものをしらべよう!
  • 砂浜や街中でごみを拾おう!

詳細はこちら(特設サイト)

集めた貝殻の写真

ごみ拾いをする参加者の写真

漁業網の写真

▲拾ったごみは、ごみ拾いSNS「ピリカ」に登録しました

五島の海と砂浜レクチャー

アクションのあとは、清野先生に「五島での海ごみ研究と地域づくり」についてレクチャーをしていただきました。五島列島は、対馬海流の影響を強く受けるため、一部の海岸では絶え間なく大量の海ごみが漂着、海洋生物への影響もみられるようです。レクチャーでは、拾ってきたごみと生きものについても解説いただき、参加者の皆さまには理解を深めていただきました。

室内でレクチャーを受ける参加者の写真

収集したペットボトルの写真

収集した海ごみと貝殻の写真

▲ペットボトルを国別に分けての分析、確認できた生きものについて解説いただきました

島内バスツアー

島内をバスで巡り、自然·歴史·文化の関係を学びました。日本一美しい海と言われる高浜海水浴場や、遣唐使船最後の寄港地·三井楽など、観光地として有名な場所がたくさんありますが、どれも自然が密接に関わっていることを実感していただきました。

バス車内の写真「

ガイドさんの写真

今回、企業の地域連携担当者、自治体の地域振興課、環境省のレンジャーなどにご参加いただいたことで、意見交換や、それぞれの立場でできることは何かを考えるきっかけにしていただくことができました。

参加者の写真

活動くださった皆さま、ご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました!!

企業・団体様へ

砂浜ムーブメントは、多くの企業や団体の皆さまと連携して実施しておりますが、現在も、ご支援、ご協力いただける企業や団体の皆さまを募集しています。海や砂浜の自然環境の問題の解決を目指してNACS-Jと連携しませんか!?ご連絡お待ちしております。

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