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2023.04.04(2023.04.04 更新)

赤谷の森でタムラ製作所の皆さまと5回目のボランティア活動を実施しました

株式会社タムラ製作所

対象:従業員

貢献:自然を活かした地域づくり自然の守り手拡大日本の絶滅危惧種を守るSDGs

参加者の集合写真

日本自然保護協会(以下、NACS-J)の活動を会員として支えてくださっている株式会社タムラ製作所(以下、タムラ製作所)の社員の皆さまが今年度もNACS-Jの活動地「赤谷の森」でボランティア作業をしてくださいました。

5回目の実施となった今回は、除伐と樹木のモニタリングに加え、育ってほしい樹木の生育を妨げている可能性があるワラビの根の回収を行いました。


NACS-Jは、群馬県みなかみ町にある「赤谷の森」で、生物多様性の復元や自然の恵みを活かした持続可能な地域づくりを目指す「赤谷プロジェクト」を実施しています。

その活動のひとつに、管理の行き届かなくなった人工林を本来の森へ戻す活動があります。スギやカラマツといった人工的に植えられた樹木が増え、手入れが行き届いていない森は、林内に日光が届かないことから、背の低い植物が育ちにくく、生物多様性が損なわれてしまうことになります。

人工林から本来の森への復元には、自然の力だけでは長い時間がかかってしまう場合があります。そのため、再生の速度を少しでも早める方法のひとつとして「除伐」を行っています。除伐は、かつて赤谷の森を構成していたミズナラやブナなどの幼齢樹の生育を妨げている植物を刈り払う作業です。

タムラ製作所の社員の皆さまには2018年から、この除伐作業をボランティア活動としてサポートいただいております。これまでのボランティア活動では除伐のほか、樹木のモニタリング、コナラの苗の植樹などを行ってきました。

4年間の除伐ボランティアの振り返りとして行った植生調査では、他のモニタリングエリアと比較して樹種数と個体数が少ないことが分かりました。理由としては、稚樹が育っていないことが考えられます。

植樹したコナラの周辺に生えているワラビの葉が夏の時期に日光を遮り、稚樹の成長を妨げているのではないかと仮定しました。

そのため、5回目の実施となる今回は除伐と樹木のモニタリングに加え、ワラビの根を回収しました。2022年11月19日に実施し、20名以上の方に参加していただきました。

ボランティア作業を行ったのは、「赤谷の森」の中にあるムタコ沢という場所です。ムタコ沢は、水源や温泉源でクマタカの繁殖地でもあります。

除伐前の写真(除伐前)

除伐後の写真(除伐後)

除伐作業は、これまで手を加えてこなかった崖下にもエリアを広げて実施しました。成長している樹木の中でも、残す木と伐採する木を選んで間伐しました。

除伐作業をする参加者の写真

選別した木にリボンをつける参加者の写真

ワラビは冬の時期には葉が枯れています。そのため、今回は試験的に母樹や植樹したコナラの周辺に生えているワラビの根っこを、スコップを使って切りました。次回は、そこにワラビがどれくらい茂るかを観察していきます。

スコップ持つ参加者の写真

ご参加いただいたタムラ製作所の皆さま、本当にありがとうございました!

NACS-Jでは、今後も赤谷の森を舞台に生物多様性の復元を目指した自然林再生に取り組んでまいります。引き続きご注目ください。


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