2022.02.01(2022.03.15 更新)
NACS-J市民カレッジ101「和食と自然のおいしい関係」を開催しました
三菱商事株式会社
対象:学生一般市民
貢献:日本の絶滅危惧種を守るSDGs愛知ターゲット自然の守り手拡大
地図画像:国土地理院ウェブサイト(https://maps.gsi.go.jp/)海域部は海上保安庁海洋情報部の資料を使用して作成
日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、一人でも多くの方に日本の自然の美しさや大切さ、尊さ、守ることの大切さを伝えたいという思いから、NACS-Jに集う各分野のスペシャリストが講師を務めるオープンカレッジ「NACS-J市民カレッジ」(以下、Nカレ)を開催しています。
101回目のNカレは、「和食と日本の自然の関係」について学びました。
今回のNカレは、会報『自然保護』2022年1-2月号の特集「お雑煮の謎を追え」にもご登場いただいたマグマ学者の巽好幸さんを講師に迎え、誌面では語り尽くせなかった日本列島の成り立ち、地域による地形地質の違い、そしてその地でとれる食材との関係についてオンラインでたっぷりお話いただきました。
せめぎ合う4つのプレートの上に成り立つ日本列島は、世界一の火山・地震発生大国。まず最初に、日本で地震が発生するメカニズムや起こりうる災害について、丁寧に解説されました。
また、この地形・地質こそが、各地に多様で豊富な食材を生み出す源であることを、水の硬度の違いや、瀬戸内海のフグや讃岐うどんを例にしながらわかりやすくお話くださいました。
最後は、地殻活動が活発な世界一の変動帯・地震大国ともいえる日本に暮らす人間として、その恩恵である和食をありがたく味わいつつ、将来の大災害へどう備えるか、皆で一緒に考えていきたい、との巽さんの強いメッセージとともに講演を終えられました。
生活の中でも最も身近な「食」から、日本列島の成り立ちという壮大なスケールまで思いを巡らし、そして災害について改めて考える貴重な時間となりました。
感想の一部をご紹介
- 火山・地震の多い日本列島に暮らしてきた日本人が享受している和食や、繰り返し経験してきた災害だけでなく、そこから育まれてきた考え方や将来について、多岐にわたるわかりやすいお話で大変参考になりました。
- 地元の名物(食材)は、その土地の自然を有効に生かした結果であることを分かり易く解説して頂き、物知り顔の1つに加えたいと思いました。
- 和食といっても水や出汁や魚の生態のことなど、初めて聞くことばかりで大変興味深い内容でした。水の硬度がそれほど料理に影響するとは知りませんでした。
- 想像していたよりも専門的な内容で、防災に関するお話も多く、興味のある分野でしたので大変興味深く参加させて頂きました。
- 食材がを手に入れる、そこに(土):プレートの動きが関わっている。地殻変動の問題は日々の生活と関わりがないと思っていました。が、大いに繋がりがあるとわかり、面白いと思いました。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
次回のNACS-J市民カレッジもお楽しみに!