2021.07.19(2021.07.21 更新)
日本で5つ目の世界自然遺産「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」登録記念!NACS-J市民カレッジ96「世界自然遺産の島」を開催しました
三菱商事株式会社
対象:一般市民学生
貢献:自然の守り手拡大日本の絶滅危惧種を守るSDGs愛知ターゲット
日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、一人でも多くの方に日本の自然の美しさや大切さ、尊さ、守ることの大切さを伝えたいという思いから、NACS-Jに集う各分野のスペシャリストが講師を務めるオープンカレッジ「NACS-J市民カレッジ」(以下、Nカレ)を開催しています。
シリーズ96回目となる今回は、間もなく登録予定の世界自然遺産「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」がテーマ。徳之島でレンジャー経験もお持ちの環境省職員・沢登良馬さんを講師に迎え、4島の自然の価値について学びました。
2021年7月末、日本で5つ目の世界自然遺産「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が誕生予定です。
それぞれの島の成り立ち、島で進化した固有の生きもの、文化、そのどれもが唯一無二であり、守り引き継いでいくべき価値があるものとして世界に認められました。
講師の沢登さんは、2017年から3年間、徳之島でレンジャーとして赴任。世界自然遺産登録の審査プロセスにも現地で対応した経験から、これらの島々がどのように世界に評価されたのか、豊富な写真と実体験を交えながらお話しくださり、4島の自然と文化の違いや魅力を皆さんと一緒に学びました。
感想の一部をご紹介
- トゲネズミやクロイワトカゲモドキなど島ごとに異なる新固有種がいるなんて、ガラパゴスのフィンチみたいだなと大変興味をもちました。
- 「ありがとう」の言葉ひとつとっても、島ごとに方言が違うことに驚きました。
- 4島のうち徳之島だけ行ったことがないので、駐在されていた方のお話を聞くことができて良かったです。
- 世界遺産登録に関わる経過や苦労話、環境省レンジャーの仕事や日常の生活など普段あまり聞けないお話が面白かったです。
質問コーナーでは「世界遺産に登録されると観光客が増えると思うが、観光と保全についてどう考えるか」といった質問も。沢登さんは「守るべきところはきちんと把握し規制が必要。ただ、何でもすべてを規制するのではなく、自然に負荷をかけない観光の体制・ルールづくりが大切だと考えている」と話されました。
世界自然遺産登録地での観光と保全は大きな課題です。NACS-Jでも自然観察指導員の養成や研修を行うなど、世界が認めた貴重な自然を守っていけるよう現地の皆さまと協力していきたいと思っています。
ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました。次回のNACS-J市民カレッジもお楽しみに!
公益財団法人日本自然保護協会 自然のちから推進部
担当:志村、三好、櫻井、岩橋
03-3553-4101 shizen@nacsj.or.jp