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Home 主な活動 自然の守り手を増やす モニタリングサイト1000里地調査 お知らせ 「モニタリングサイト 1000 第4期とりまとめ報告書概要版」及び「モニタリングサイト 1000 里地調査 2005-2022 年度とりまとめ報告書」の公表について

2024.10.01(2024.09.30 更新)

「モニタリングサイト 1000 第4期とりまとめ報告書概要版」及び「モニタリングサイト 1000 里地調査 2005-2022 年度とりまとめ報告書」の公表について

お知らせ

専門度:専門度3

<環境省同時発表>

令和6年 10 月1日(火)

  1. 重要生態系監視地域モニタリング推進事業(モニタリングサイト 1000)では、 5年に一度、調査開始時からの全データを分析した「とりまとめ報告書」を作成しており、令和6年度には、7つの生態系/分類群の調査でとりまとめ報告書を公表予定です。
  2. 今般、環境省では、これらの報告書に掲載予定の内容を中心に、20 年間の調査で明らかになった、身近に見られる生き物の減少傾向、気候変動の影響、外来種の拡大傾向などの日本の自然の変化・異変をまとめ、「モニタリングサイト 1000 第4期とりまとめ報告書概要版」を作成しました。
  3. また、7つの生態系/分類群の調査のうち、里地調査は日本自然保護協会が事務局を担い、これまでの調査結果についてとりまとめた「モニタリングサイト 1000 里地調査 2005-2022 年度とりまとめ報告書」を作成しました。報告書では、日本の里地里山における身近なチョウ類・鳥類・植物などの減少傾向や、モニタリングサイトにおける保全活動の状況などを明らかにしています。

モニタリングサイト 1000 の概要

  • 我が国を代表する様々な生態系(高山帯、森林・草原、里地、陸水域、沿岸域、砂浜、サンゴ礁、小島嶼)の変化状況を把握(モニタリング)し、生物多様性保全施策への活用に資することを目的とした環境省の調査です。
  • 全国約1,000か所の調査地(モニタリングサイト)において、平成15年度(2003年度)から長期継続的に実施しています。
  • 各生態系について、研究者をはじめ、NPO 団体や市民調査員など、様々な主体が調査に協力しています。生態系のうち里地生態系について、2004年度より日本自然保護協会が事務局を担い実施しています。
  • モニタリングサイト1000の調査結果は、「生物多様性及び生態系サービスの総合評価 2021(環境省,2021年)、気候変動影響評価報告書(環境省,2020年)等に活用されています。活用例について別紙を参照ください。

モニタリングサイト1000 第4期とりまとめ報告書概要版(資料1)について

環境省では、本年度に公表する7つの生態系/分類群の「とりまとめ報告書」の内容を中心に、モニタリングサイト 1000 の開始から 20 年間の調査で明らかになった日本の自然の変化・異変をまとめしました。
概要版の主な内容は以下のとおりです。

身近に見られる生き物たちの減少傾向

里地や森林・草原ではスズメ・ヒバリ、内陸湿地や沿岸域ではシギ・チドリ類、小島嶼ではカモメ類など、身近に見られる生き物たちの減少傾向が見られました。

気候変動の影響

陸域では、高山帯でのハイマツの生長量の増加、森林での暖かい地域を好む樹種の増加および寒い気候を好む樹種の減少、里地での南方系チョウ類の増加などの傾向が見られました。
海域では、各地のアマモ場・藻場の衰退・消失が見られ、サンゴ礁では夏期の高水温が原因とみられる白化現象が頻繁に見られるようになり、いずれも温暖化が影響していると考えられます。

ニホンジカによる生態系の影響

里地では、ニホンジカが撮影される調査サイトの比率が年々増加しています。ニホンジカが生息する森林では下藪を好むウグイスやコルリなどの鳥類が減少していま す。
ニホンジカの分布域は里地や森林から拡大し、近年は高山帯においても確認され、高山植物への食害が生じています。

外来種の拡大

ガビチョウやソウシチョウなどの分布が拡大しています。北海道の大雪山の高山帯では、近年セイヨウオオマルハナバチが目撃されるようになりました。小笠原諸島の原生林では、アカギやパパイア、モクマオウ、クマネズミ、グリーンアノールなど多くの外来種が侵入し、防除・保全事業が行われています。

外来種対策の効果

沖縄県やんばるの森のヤンバルクイナ、福岡県小屋島のヒメクロウミツバメ、埼玉県天覧山・多峯主山周辺のヤマアカガエルなどは、地区ごとの取り組みによって回復が見られています。

モニタリングサイト1000里地調査2005-2022年度とりまとめ報告書(資料 2-3)の概要

日本の里地里山における身近なチョウ類・鳥類・植物などの減少傾向、外来種や大型哺乳類の分布拡大傾向、気候変動の影響が示されました。
また、調査実施団体等による調査結果の活用事例が増加し、調査結果が保全活動に活用されていることも明らかとなりました。

詳細はこちらをご覧ください。

モニタリングサイト1000里地調査2005-2022年度 とりまとめ報告書の公表

内容についての問い合わせ先

環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性センター
代表:0555-72-6031/直通:0555-72-6033
センター長:高橋 啓介
専門官:平松 新一
保全課長:雨宮 俊

公益財団法人 日本自然保護協会
電話:03-3553-4101/satoyama@nacsj.or.jp
藤田 卓、小林 彩、福田 真由子

以上

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