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モニタリングサイト1000里地調査

2017.01.13(2021.01.28 更新)

アカガエルの卵探しに出かけよう!

お知らせ

アカガエルの卵探しに出かけよう!

「クルルルル、キュルルルル」。冬の厳しい寒さが少し緩む早春の日、里やまを訪れるとこんな不思議な声がします。それは卵を産みに水辺に集まるアカガエルたちの鳴き声です。関西・関東ではいよいよこれからアカガエルの産卵シーズンが始まります。近くの里山に出かけてアカガエルの卵を探してみましょう。卵を数えてみることで、森と水辺の健全さが見えてきます。さあアカガエルの卵塊調査にチャレンジしてみましょう!

 

アカガエルの一生

冬の厳しい寒さが少し緩んだ雨の夜の翌日、里山の水辺には宝石のように透明なゼリーに包まれた黒いつぶつぶの塊を見つけられるでしょう。これがアカガエルの卵です。アカガエルは春先の一番早い時期に卵を産むカエルです。カエルと言えば水辺の生き物だと思われがちですが、夏の間アカガエルは草地や森の中で生活しており、秋に水辺に戻って産卵に備え、春先に水が浅くたまった水田や山すその水たまり、ため池などで産卵します。アカガエルがうまく暮らしていくためには、夏でも乾燥しない広い森と、春先に水がたまる湿地や水田などの環境がセットで必要です。

 

アカガエル調査と全国調査の成果

アカガエルの卵塊を毎年数えて調べることで、里山の森と水辺の健全性を調べるのが「アカガエルの卵塊調査」です。モニタリングサイト1000里地調査では、市民調査員が全国70か所で調査を実施しています。これまでの全国調査の結果から、ホタルやヤマアカガエルが全国的に減少していることもわかりました。その一方で、市民の手により湿地や水田を再生したことでアカガエルの数が回復したという場所もあり、身近な里やまを守る市民活動の重要性も明らかとなりました。

 

アカガエル調査にチャレンジしよう!

皆さんも里山に出かけてアカガエルの卵塊を見つけることで、近所の自然環境に今どんな変化が起こっているかを「カエルの目」になって見つめ直してみませんか?調査は「2週間に一度、新しい卵塊を全部数える」という非常にシンプルで簡単な方法なため、農家さんや子供たちと一緒に取り組むところも全国に多くあります。調査にチャレンジしたい!という方は以下をご覧ください。

参考

 

※ 各地の調査サイトでは、調査にご協力いただける方を募集中です。ご興味があればNACS-Jまでご連絡ください

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※ 次回は2022年頃に、新たに環境省の調査サイトとして登録する調査地を募集予定です。

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