今回の全国サイト間交流会には、準備の段階からインターン生の遊佐さんに手伝っていただきました。遊佐さんから、全国サイト間交流会の報告をいただきましたのでご紹介します。
こんにちは。損保ジャパンCSOラーニング制度を利用して、昨年6月から1月まで、NACS-Jにインターンシップをしております、遊佐 陵汰(立教大学3年)です。
月日が流れるのは早いもので、ほんとうにあっという間の、学びの多い充実したインターンシップになりました。
さて、1月17、18日に、北九州市立いのちのたび博物館にて開催された「モニタリングサイト1000里地調査 全国サイト間交流会」にスタッフとして参加させていただきましたので、そちらについてレポート致します。
モニタリングサイト1000里地調査(以下、モニ1000)には、インターン活動の一つとして、各地の調査サイトの市民調査員の方々から送られてきた調査データの入力作業などで関わらせて頂いておりました。しかし、送られてくる調査データからでは分からないことがありました。それは、「いったいどんな人たちが調査をされているのか?」ということです。
そんな中、今回の全国サイト間交流会では、九州地方をはじめとした各サイトの市民調査員の方々に直接お会いし、活動についてお話を伺うことができたのは、とても有意義でした。
野草が好きでその里山に通っているうちに里地調査をはじめられたという市民調査員の方のエピソードや、調査を続けるご苦労とそれを乗り越えるために様々な工夫をされているといった全国各地の調査サイトの発表などをお聞きすることができ、いままで遠くの存在に感じていた、モニ1000の調査現場をぐっと身近に感じることができました。
また、交流会終了後の翌日には、平尾台の調査サイトにお邪魔しました。平尾台は、北九州市や周辺の町村に広がるカルスト台地で、日本三大カルストの一つに数えられ、北九州国定公園にも指定されています。年に一度、冬の間に野焼きをすることで草原を保っている里山環境でもあります。雄大なカルスト地形の中を通る調査ルートを歩かせていただき、より一層、「生物多様性を守る最前線の現場」を肌で感じることができました。(平尾台の環境は本当に素晴らしいものでした。草花が芽吹き、大地に生命力あふれる季節にまた訪れたいです!)
交流会のなかの情報交換会において、多くの調査サイトの方々から「後継者不足」に関する悩みの声をお聞ききしました。調査員の方々の高齢化が進み、やがて調査の継続が困難になることを心配しながらも“なんとか調査を続けたい”“後継者に意思を受け継いでほしい”という思いを持ち、真剣に議論をされていた姿が印象に残っています。これから、どのようにしたらより多くの市民の方がモニ1000に参加してくれるのか、が大きいな課題の一つであるような気がしました。
今月いっぱいでインターン活動は終了しますが、私も一人の若者として、モニ1000がこれから先、100年先の未来を目指して活発に続いていくように、力になれることを考えていきたいと思います。