日本自然保護協会は、生物多様性を守る自然保護NGOです。

  • 文字サイズ

メディアの方へ/プレスリリース

Home メディアの方へ/プレスリリース 記事一覧 コンサベーション・アライアンス・ジャパンと日本自然保護協会が山岳域等のネイチャーポジティブの実現に向けて連携協定を締結

2025.04.14(2025.04.14 更新)

コンサベーション・アライアンス・ジャパンと日本自然保護協会が山岳域等のネイチャーポジティブの実現に向けて連携協定を締結

大雪山と山守隊の画像

写真:一般社団法人大雪山・山守隊

  • 一般社団法人コンサベーション・アライアンス・ジャパン(CAJ)と公益財団法人日本自然保護協会(NACS-J)は、ネイチャーポジティブの実現を目指し、協力関係を強化するための連携協定を締結
  • 目的:日本国内の山岳域等のアウトドア・フィールドにおける希少な生態系の劣化や生物多様性の損失、景観の損傷を止め、回復させることへ寄与すること
  • 連携の概要:①山岳地域等のアウトドア・フィールドの課題に関する情報や知見の共有、②ネイチャーポジティブ実現に向けた優先課題への対応、③その他必要と判断される取組み、の3つの事項に連携し取り組む

一般社団法人コンサベーション・アライアンス・ジャパン(代表理事:三浦務、以下CAJ)と公益財団法人日本自然保護協会(理事長:土屋俊幸、以下NACS-J)は、ネイチャーポジティブの実現に向けて連携協定を締結しました。

背景と目的

生物多様性の損失は気候変動と並ぶ世界における最も深刻な課題の一つです。CAJとNACS-Jの活動地である日本国内の山岳域、里地里山、水域等(以下、山岳域等)のいわゆるアウトドア・フィールドにおいても生物多様性の課題は大きく、その損失は危機的な状況です。

本協定は、CAJとNACS-Jが、ネイチャーポジティブの実現に向けてパートナーシップを強化し、山岳域等のアウトドア・フィールドにおいて、希少な生態系の劣化や生物多様性の損失、景観の損傷を止め、回復させることに寄与することを目的にしています。

連携の概要

山岳域等におけるアウトドア・レクリエーションへの人々の参加は、自然を大切にする価値観や自然を保護・再生する行動を育む機会として不可欠であることと、自然へのダメージを最小限に抑えることを前提に、CAJとNACS-Jは以下3つの事項に連携して取組んでいきます。

  1. 国立・国定公園など既存の自然保護地域を含む、日本各地の山岳域等のアウトドア・フィールドが直面する顕在的かつ潜在的、またポジティブおよびネガティブな課題についての情報や知見をタイムリーに相互に共有します。
  2. 共有された情報や知見を精査し、ネイチャーポジティブの実現に向けて双方にとってマテリアルな課題、またその機会とリスクを識別したうえで、優先度の高い事項についてパートナーシップによって対処します。
  3. その他、ネイチャーポジティブの実現に向けて双方が必要と判断した事項に取組みます。

裾合平の崩れた木道の画像

荒廃した大雪山の山肌の画像

写真:木道や登山道の荒廃が進む様子。生物多様性の損失や景観の損傷にもつながっている。(一般社団法人大雪山・山守隊提供)

代表者からのコメント

CAJ代表理事 三浦務

アウトドア体験は保全への第一歩ですが、ネイチャーポジティブの実現には、自然の正しい理解と行動が必要です。歴史あるNACS-Jとの連携は光栄であると同時に私たちにリテラシー向上をもたらしてくれます。協働して日本の豊かなアウトドア・フィールドを未来につなげて行きたいと思います。

NACS-J理事長 土屋俊幸

人は、自然に親しむことによってこそ、自然を大切に思い、自然を守ろうとする心を持つことができます。アウトドア・レクリエーションは、その心を育てるためのたいへん重要な体験です。わたしたちは、そのことを再確認し、CAJとの協働を通じて、豊かなアウトドア体験をもたらす環境を日本に創造していくことを目指します。

CAJの三浦代表理事とNACS-J土屋俊幸理事長の画像

写真:左からCAJ代表理事三浦氏とNACS-J理事長土屋

参考

一般社団法人コンサベーション・アライアンス・ジャパンについて

多くの人が次世代にわたってアウトドアを楽しめるよう、ビジネスで得た利益の一部を自然環境保護のために還元する目的で、さまざまなアウトドア関連企業が会員となって日本のアウトドア・フィールドを保全する草の根の環境保護団体やプロジェクトに活動資金を提供する団体として2000年に設立。現在では日本のアウトドア産業界を代表する団体として、アウトドアブランドやキャンプ場など67社が加盟する。自然環境の保護·修復に取り組む非営利団体とアウトドア·ビジネスを結び付け、ブランド、サプライヤー、メディアを問わず業界全体で協働する機運を高めています。
https://outdoorconservation.jp/

CAJロゴマーク

公益財団法人 日本自然保護協会について

自然保護と生物多様性保全を目的に、1951年に創立された日本で最も歴史のある自然保護団体のひとつ。ダム計画が進められていた尾瀬の自然保護を皮切りに、屋久島や小笠原、白神山地などでも活動を続けて世界自然遺産登録への礎を築き、現在も日本全国で壊れそうな自然を守るための様々な活動を続けています。「自然のちからで、明日をひらく。」という活動メッセージを掲げ、人と自然がともに生き、赤ちゃんから高齢者までが美しく豊かな自然に囲まれ、笑顔で生活できる社会を目指して活動しているNGOです。山から海まで、日本全国で自然を調べ、守り、活かす活動を続けています。
http://www.nacsj.or.jp/

NACS-Jロゴマーク

本リリースに関するお問合せ

公益財団法人日本自然保護協会 担当:若松、岩橋
TEL:03-3553-4101 (受付時間:10時30分~15時)
Email: shizen@nacsj.or.jp
〒104-0033 東京都中央区新川1-16-10ミトヨビル2F
NACS-J事務局ではテレワークを推奨しています。そのため、お問合せはお手数ですが上記メールアドレスへご連絡ください。ご理解のほどよろしくお願いします。

あなたの支援が必要です!

×

NACS-J(ナックスジェイ・日本自然保護協会)は、寄付に基づく支援により活動している団体です。

継続寄付

寄付をする
(今回のみ支援)

月々1000円のご支援で、自然保護に関する普及啓発を広げることができます。

寄付する