2024.06.04(2024.06.04 更新)
所沢市、ドコモ、日本自然保護協会が自治体規模のネイチャーポジティブを推進 ~所沢市におけるNTTドコモの生物多様性保全への貢献度を見える化~
所沢市、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)、公益財団法人日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、昨年5月、自治体規模のネイチャーポジティブの実現を目指して三者で連携協定を締結しました。
三者はそれぞれが持つ知見や技術などを活用しながら所沢市の事業の更なる促進を図り、ネイチャーポジティブを目指しています。昨年度は、この取り組みを通じて、企業参画がネイチャーポジティブへどれだけ貢献しているかを測るため、企業貢献度の見える化についても検討しました。
ドコモは生物多様性の保全および回復への企業参画の在り方を、資金面だけでなくICTや社員等の企業アセットの側面からも検討し支援を行いました。所沢市はドコモからの支援を受け「生物多様性ところざわ戦略」に基づいたネイチャーポジティブ実現のための事業を進めることができました。この実績を踏まえNACS-Jは生物多様性保全活動の成果(ドコモの貢献度)の見える化に取り組みました。
所沢市、ドコモ、日本自然保護協会が自治体規模のネイチャーポジティブを推進(173KB/PDF)
主な取り組み
ドコモの取り組み
- 企業版ふるさと納税による、保全緑地のエコロジカルネットワーク機能向上への貢献。
- ドコモが持つAI画像判定技術とNACS-Jが保有する知見を組み合わせた、トンボ類の自動同定モニタリング手法の開発検討。
- 所沢市内の里山保全地域において、所沢市/地域住民/NACS-Jと連携した社員参加型保全管理活動(定期的な企業参画による、将来の担い手不足が懸念される里山保全課題の低減)を実施。
所沢市の取り組み
- 企業版ふるさと納税を活用し、市内のエコロジカルネットワーク機能向上に繋がる重要な緑地を検討、購入することで公有地とし担保性を向上。
- 市内緑地の現状評価を効果的に実現するため、ドコモが進めるトンボ類の自動同定モニタリング手法の開発検討に必要な既往調査情報等を提供。
- ドコモの社員参加型保全管理活動に向けた活動地の検討および地元団体との調整。
NACS-Jの取り組み
- NACS-Jが開発を進めてきたエコロジカルネットワーク評価手法などを用いて、ドコモの取り組みを客観的に評価。
- 所沢市が自然を活かしてネイチャーポジティブな地域づくりを推進する自治体であることを認証。
エコロジカルネットワーク評価手法を用いた評価では、ドコモの取り組みにより所沢市内のエコロジカルネットワーク機能全体の0.15%を新たに担保できたことがわかり、この1年間のドコモの生物多様性保全活動の成果を見える化することができました。エコロジカルネットワークの確保は、昆明・モントリオール生物多様性枠組みの目標にも掲げられています。今回の評価結果は、国際目標への貢献としても自然関連財務情報開示(TNFD)などでドコモが公表できるものとなりました。 所沢市とNACS-Jは、6月3日、今回の評価結果を「ネイチャーポジティブ貢献証書(以下、貢献証書)※」として連名でドコモにお渡ししました。
また、所沢市が自然の豊かさを大切にした地域づくりを持続的に実践し、そのことについて発信できるようNACS-Jは所沢市をネイチャーポジティブ自治体として認証しました。認証に向けた審査は、NACS-Jが設置する認証審査会が実施し、所沢市が生物多様性の重要地域と保全上の課題を特定した上で、保全、再生に向けた計画等を策定し、ネイチャーポジティブの実現のための施策を推進しているかどうかを確認しました。審査の結果、所沢市が認証基準を満たすことが確認できたため、NACS-Jは5月22日、「ネイチャーポジティブ自治体認証書(以下、認証書)※」(第1号認証)を所沢市に交付しました。
引き続き、三者が協力し、企業が持つ知見や技術、資金などのリソースを活用しながら所沢市の事業を更に促進し、ネイチャーポジティブを目指し取り組んでいきます。
本件に関するお問い合わせ先
- 所沢市
環境クリーン部 みどり自然課 TEL:04-2998-9373 - 株式会社NTTドコモ
経営企画課 サステナビリティ推進室 TEL:03-5156-1440 - 公益財団法人日本自然保護協会
自然のちから推進部 TEL:03-3553-4101