2019.01.21(2021.01.13 更新)
「日本自然保護大賞2019」の授賞者決定と「授賞記念シンポジウム」開催のお知らせ
日本自然保護大賞は、子どもから大人まですべての個人と団体・企業・自治体等を対象に、地域性、継続性、専門性、先進性、協働の観点から、生物・生態系の研究、自然保護の実践、環境教育の推進などの優れた活動を表彰するものです。これまで、のべ431件の応募に対して29団体・名に授与してまいりました。
5年目となる今回は、「SDGs持続可能な開発目標」や「生物文化多様性」への関心や行動の高まりなどを踏まえて、より幅広いジャンルから募集し、全国各地から88件のご応募をいただきました。
いずれも熱意にあふれた意義ある活動ばかりでしたが、一次選考および最終選考にて慎重に審議し、活動の成果と将来性および社会への波及性などを評価の視点として議論をすすめた結果、大賞3部門のほか、特別賞として沼田眞賞1件、選考委員特別賞3件への授賞が決定いたしました。また、一次選考を通過された27の活動が入選となりました。
授賞者:生物・生態系の研究、自然保護の実践、環境教育の推進などの優れた活動を表彰
【大賞】
保護実践部門 | 三嶺の森をまもるみんなの会(高知県) |
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教育普及部門 | 鈴鹿・亀山地域親水団体連携体 (亀山の自然環境を愛する会、水辺づくりの会 鈴鹿川のうお座、魚と子どものネットワーク)(三重県) |
子ども・学生部門 | 北海道士幌高等学校 環境専攻班・士幌環境講座(北海道) |
【特別賞】
沼田眞賞 | 特定非営利活動法人 海浜の自然環境を守る会(兵庫県) |
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選考委員特別賞 | 西垣 慎治郎 (兵庫県) |
選考委員特別賞 | 愛知県立木曽川高等学校 総合実務部 (愛知県) |
選考委員特別賞 | 富士ゼロックス端数倶楽部 (東京都) |
授賞記念シンポジウム
日時 | 2019年3月30日(土) |
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会場 | 国際文化会館・講堂 〒106-0032 東京都港区六本木5‐11‐16(google map) 03-3470-4611(代) |
内容 | 10:30~12:00 表彰式、記念撮影(関係者・報道のみ) 13:00~16:15 シンポジウム(一般公開) 特別講演/各受賞者の活動発表 |
※ 受賞活動発表の順番は、上記の授賞者リストと異なります。くわしくは、チラシをご覧ください。地域の自然に根ざし、新しい発想や多様な協働で取り組まれている社会貢献活動にスポットをあてていただき、報道で取り上げてくださいますようお願い申し上げます。「授賞記念シンポジウム」の取材をご希望の際は、担当までご連絡ください。
本賞の授賞にあたり「授賞記念シンポジウム」を開催し、各受賞者より活動の成果をご発表いただきます。またシンポジウムでは、本賞の審査委員でシンガーソングライターのイルカさんより「伝統的な物作りと環境活動」について特別講演いただきます。
ふるってご参加ください。
入選者
入選者名 | 都道府県 | 活動テーマ |
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外来ナメクジに挑む市民と学者の会 | 北海道 | 外来ナメクジのモニタリング、および自然科学に関する教育啓蒙活動 |
タンチョウコミュニティ | 北海道 | 鶴居村の子供たちに地元の自然の素晴らしさを実感してもらう |
NPO法人 トラストサルン釧路 | 北海道 | 日本最大の湿原・釧路湿原を守るナショナル・トラスト活動 |
NPO法人 緑豊かな自然環境を育てる会 | 青森県 | 地球温暖化防止・青少年健全育成をも目標に、八戸の荒れた森で命をはぐくむ里山を取り戻す |
棟方有宗、田中ちひろ、廣石光来、仙台うみの杜水族館、遠藤源一郎、カントリーパーク新浜、株式会社TOTO | 宮城県 | 東日本大震災で被災した井土メダカの増殖と新規生息地の開発 |
元泉地域農地・水・環境保全組織運営委員会 | 山形県 | 子どもたちとつなぐ、おらだ田んぼの魅力と田園地域の未来 |
柏の葉サイエンスエデュケーションラボ | 千葉県 | 科学の方法論で自然の多様性と価値を考える「理科の修学旅行」 |
NPO法人 自然観察大学 | 東京都 | 参加者が自然観察の視点を身につけ、それを広めてもらうことで、広く自然や環境に対する意識を高めてもらう |
中越パルプ工業株式会社 | 東京都 | 「竹紙×ORIGAMI」おりがみアクションで生物多様性保全 |
日清食品ホールディングス株式会社 | 東京都 | ビオトープ造成による生態系保全および生物多様性向上 |
NPO緑のダム北相模 | 神奈川県 | 中高大学生で荒廃する人工林を整備、多様性のある森を目指す「相模湖若者の森づくり」 |
和歌山タイワンザルワーキンググループ | 東京都 | 和歌山タイワンザルの群れの根絶によるニホンザルの保全 |
トトロ幼稚舎 | 神奈川県 | あるがままの自然を受け入れて幼稚園児・卒業生・保護者が活動する |
安曇野オオルリシジミ保護対策会議 | 長野県 | 絶滅危惧種のオオルリシジミをふたたび安曇野に |
愛知県豊田市立五ケ丘東小学校 | 愛知県 | 自然と人とが共生するふるさと“五東の里”をつくろう |
富田 菜月(愛知県立木曽川高等学校) | 愛知県 | 国の天然記念物「木曽川の淡水魚・イタセンパラ」を地域の宝に! |
三重県立四日市西高等学校 自然研究会 | 三重県 | 鈴鹿山麓フクロウ保護プロジェクト |
三重県立四日市農芸高等学校 | 三重県 | 国指定天然記念物・金生水沼沢植物群落の保全活動 |
海の生き物を守る会 | 京都府 | 市民参加型の砂浜調査を中心においた海の生き物を守る活動 |
琴引浜ネイチャークラブハウス | 京都府 | 琴引浜に寄る海ごみのありさまを知り、海を守るためにできること |
中世木山野草を守る会 | 京都府 | みんなで「せつぶん草」を守り、集落を守ろう |
大阪市立新北島中学校 科学技術部 | 大阪府 | 大和川上流、中流、河口での水質調査と河口のゴミの数量調査 |
城代 玲志 | 山口県 | 山口県のオオサンショウウオの「痩せ現象」と緊急保護個体の放流 |
NPO法人 西条自然学校 | 愛媛県 | 西条自然学校「夜の学校」 |
筑後川まるごと博物館運営委員会 | 福岡県 | 自然を守るリーダーを育てる「ちくご川子ども学芸員養成講座」 |
広瀬 朋輝 | 福岡県 | ちくご川子ども学芸員みんなでつくる「高良川昆虫図鑑」 |
NPO法人 奥雲仙の自然を守る会 | 長崎県 | 雲仙天草国立公園・田代原草原における、地域と大学を結ぶミヤマキリシマ保全活動 |
「日本自然保護大賞2019」事業の概要
- 主催:公益財団法人 日本自然保護協会
- 協賛:経団連自然保護協議会
- 後援:環境省、国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)、国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)、自然保護憲章普及協議会
- 応募部門
保護実践部門 | 市民、大学生、専門家、企業、行政などがそれぞれの立場と特性を活かし、具体的な自然保護の実績をあげた活動、研究 |
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教育普及部門 | 自然観察をはじめ、広く自然保護を目的とした教育・普及活動 |
子ども・学生部門 | 小学生から高校生まで、子どもが主体的に取り組んだ活動、研究
*上記の大賞3部門のほかに、該当者がいる場合は特別賞として「沼田眞賞」「選考委員特別賞」を授与 |
- 応募方法:自薦・他薦を問わず、複数の部門に応募可
- 選考方法:日本自然保護協会事務局による一次選考を経て、選考委員による最終選考会で審査
- 選考ポイント:地域の自然の特性に根ざした活動、継続することの価値や意義がわかる活動、高い専門性に基づいた活動、新しい技術やアイデア、枠組みを活かした活動、多様な主体の連携や協働のある活動
沼田眞賞とは
沼田眞(ぬまたまこと)博士は、生態学者として自然保護の重要性を科学的に説き、日本自然保護協会の元会長として自然を守ることの大切さを訴え、日本の自然保護を国際的な水準に高めました。沼田博士の志を未来に伝えていくにふさわしい実績や科学性をもった活動に、特別賞として「沼田眞賞」を授与します。
- 選考委員(敬称略)
亀山 章 | 選考委員長、日本自然保護協会理事長/東京農工大学名誉教授 |
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吉田 正人 | 日本自然保護協会専務理事/筑波大学大学院教授 |
石原 博 | 三井住友信託銀行㈱業務部兼経営企画部CSR推進室審議役/経団連自然保護協議会企画部会長 |
イルカ | IUCN親善大使/シンガーソングライター/絵本作家 |
神谷 有ニ | 株式会社山と溪谷社 自然図書出版部部長・デジタル事業推進室室長 |
中静 透 | 総合地球環境学研究所特任教授 |
本件に関するお問い合わせ先
公益財団法人日本自然保護協会 日本自然保護大賞2019担当
鶴田(つるだ)、芝小路(しばこうじ)
03-3553-4101 award@nacsj.or.jp
〒104-0033 東京都中央区新川1-16-10 ミトヨビル2F
※ 受賞者の活動写真や各種ロゴ等の画像のご請求、「授賞記念シンポジウム」の取材をご希望の際は、担当までご連絡ください