2024.12.11(2024.12.13 更新)
<日本自然保護大賞2024>選考委員特別賞を受賞した「NPO法人暮らし・つながる森里川海」の授賞セレモニーを開催しました
イベント報告
テーマ:子育て川の保全環境教育里山の保全生息環境保全
フィールド:森海川里山
こんにちは 自然のちから推進部の渡辺です。
12月7日(土)、神奈川県平塚市にて、日本自然保護大賞2024の選考委員特別賞を受賞した「NPO法人暮らし・つながる森里川海」の授賞セレモニーを開催しました。
日本自然保護大賞は今年で10回目、前身の沼田眞賞から数えると23回目の開催となりました。昨年からは、全国各地の受賞団体に訪問して授賞セレモニーを開催しています。
今回のセレモニーは、自然保護大賞初の河川敷での屋外授賞セレモニー!青空の下、活動に参加している子どもたちと保護者、会の活動を支える国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所の皆さま、そして平塚市職員の皆さまなど、たくさんの方が集まってくださいました。
NPO法人暮らし・つながる森里川海のプロジェクト「子どもが元気、生きもの元気、地域が元気」の実践活動は、2001 年の水辺の楽校の開校に始まります。
当初は、駐車場や不法投棄の現場になっていたエリアの自然環境の復元に取り組み、その後、子どもたちの自然体験や多様な環境学習活動を展開し、ウナギの棲む川づくりやカヤネズミの生息地保全など、生物多様性保全の活動に力を入れてきました。地域にしっかりと根をおろし、子どもからお年寄りまでの参加者の広がりと、活動の幅の広さと深さにおいて特別賞に値するものと評価され、今回の授賞となりました。
授賞セレモニーの前にまずは年間80回も開催しているという子どもたちとの自然観察会の様子を見学させていただきました。
▲カブトムシの幼虫を子どもたちが探して
▲幼虫のオスとメスの違いを大人も子どもと一緒に観察
▲生きものたちの寝場所に「いきもののボード」が置かれていて、子どもたちは何が出てくるのかわくわくしながら持ち上げていました。
保護者の方々に話を聞くと、「自分は、本当は虫が苦手だけど子どもに自然の中で過ごす経験をさせたくて参加している」というお母さんや、「この河川敷にはサッカーをしに来ていたけど、こういう場所になっていると知らなくて、子どもが虫が好きで最近になってこの会があることを知って参加し始めた」というお父さんがいました。
小さな女の子を抱っこ紐で抱っこしながら参加していたお母さんは、「お兄ちゃん二人が生きもの好きだけど、下の子がまだ小さいし、自分もあまり虫で遊んだりしたことがないから、こういう場があってお兄ちゃんたちにいい経験をさせてあげられてとても助かっている」と話していました。
小休憩をはさんだ後、セレモニー開催。
まずは、選考委員長の土屋俊幸(日本自然保護協会理事長)から挨拶した後、選考委員の神谷有二(日本自然保護協会専務理事)より講評、その後、賞状と盾を授与しました。
▲左から、土屋俊幸、NPO法人暮らし・つながる森里川海の中村茂さん、臼井勝之さん、神谷有二
平塚市からの注目も高く、当日は現地に来られませんでしたが平塚市長からも祝辞が代読されました。
その後、臼井勝之さんと小室喜雄さんより、投棄されたゴミが溢れていた設立当時の川の様子からこれまでに至る活動について紹介いただきました。
子どもたちを代表して3人の男の子達が、会の活動がいかに楽しいか、そして臼井さんや小室さんはじめいつも活動を見守ってくれている大人たちへの感謝の気持ちを発表してくれました。
▲来賓挨拶をされる設立時の中心メンバーの杉山喜一さん。
▲保護者からこんな素敵な差し入れが!
▲複数人の大人たちの“長い話”も頑張って聞いた元気いっぱいの子どもたち。
最後は来場者全員で記念撮影して授賞セレモニーは終了となりました。
▲同会の活動には、地域の自然を見守る大切さを伝え続け、NACS-J自然観察指導員講習会講師も務めた故・浜口哲一氏が関わっていました。子どもたちへの自然観察を広げた浜口さんの想いは「浜口哲一自然観察の路」として今も引き継がれています。
NPO法人暮らし・つながる森里川海の皆さま、ありがとうございました。
今後の活動も応援しております!
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