2024.12.01(2024.12.04 更新)
<日本自然保護大賞2024>大賞・子ども・学生部門「高川学園中学高等学校 科学部オオサンショウウオ班」の授賞セレモニーを開催しました
イベント報告
専門度:
テーマ:生物多様性地域戦略生息環境保全外来種絶滅危惧種環境教育
フィールド:河川絶滅危惧種
こんにちは 事務局長の志村です。
日本で最も優れた自然保護活動・生物多様性保全活動を表彰する日本自然保護大賞は今年で10回目、前身の沼田眞賞から数えると23回目の開催となりました。昨年からは、全国各地の受賞団体に訪問して授賞セレモニーを開催しています。
10月23日(水)、山口県防府市の高川学園中学高等学校にて、大賞・子ども・学生部門を受賞した同校の科学部オオサンショウウオ班への授賞セレモニーを行いました。
授賞式セレモニーのために高川学園に訪問したのは、選考委員長の日本自然保護協会理事長・土屋俊幸のほか、同じく選考委員で専務理事の神谷有二。
当日、まずは科学部の部室を訪問し、科学部員の皆さまに活動の様子を見学させていただきました。
飼育しているサンショウウオについて部員の皆さまから説明を受ける土屋理事長。皆さん、とても楽しそうに熱心に説明してくださり、自然への探求心、生き物たちへのあふれる愛情を感じました。
サンショウウオだけでなく、カメについて研究している班もあるそうです。中庭に設置された大きな水槽からつかみ上げ、紹介をしてくれました。
その後、会議室に移動し、授賞セレモニーを行いました。
セレモニーには科学部員の皆さんと高川学園の校長先生をはじめとした先生方も出席。代表して部長の小田杏奈さん、サンショウウオ班班長の中野伊織さんに、土屋理事長、神谷専務理事から賞状と盾をお渡ししました。
神谷専務理事の講評を聞く科学部の皆さん
写真手前左から、選考委員長・土屋俊幸(日本自然保護協会理事長)、科学部部長の小田杏奈さん(高川学園科学部部長)、中野伊織さん(サンショウウオ班班長)、選考委員・神谷有二(日本自然保護協会専務理事)、2列目サンショウウオ班メンバー。
科学部オオサンショウウオ班は、「甦れ!本州西端のオオサンショウウオ」というテーマで子ども・学生部門の大賞を受賞。賞状・盾の授与後には、サンショウウオ班班長の中野伊織さんが活動を紹介してくださいました。
特別天然記念物のオオサンショウウオは、人為移入された外来種のチュウゴクオオサンショウウオとの交雑が大きな問題となっています。地域によっては雑種化が進み、在来種の絶滅が危惧されている場所もあります。
高川学園科学部オオサンショウウオ班は本州分布域の西限という重要な地域で、自治体や研究者、地域住民と一緒になって、オオサンショウウオの保護・啓発活動を進めています。
科学部の中には、地域の小学生を対象とした観察会で高川学園を知って、こんな活動がしたいと思って入学したと話してくれた生徒さんもいました。先輩たちから引き継がれてきたフィールドでの、中高一貫校の年齢層が幅広いメンバーによる取り組みということもあり、地域の中で脈々と続く取り組みのすばらしさを改めて感じました。
科学部員・先生方も一緒に受賞記念撮影
当日は地元テレビ局や新聞社など多数のメディアが取材に来て、発表をした中野さんに活動の詳細や受賞の感想などを聞いていました。しっかり応対する姿はとても頼もしかったです!
高川学園の皆さま、ありがとうございました。
今後のご活躍を期待しています!
今年の受賞者と活動の詳細はこちら