2024.12.02(2024.12.03 更新)
<日本自然保護大賞2024>大賞・保護実践部門「公益財団法人阿蘇グリーンストック」の授賞セレモニーを開催しました
イベント報告
専門度:
テーマ:防災・減災生物多様性地域戦略自然資源生息環境保全
フィールド:草原自然再生
こんにちは 自然のちから推進部の渡辺です。
11月27日(水)、熊本市内(会場:ホテル熊本テルサ)にて、「日本自然保護大賞2024」の大賞・保護実践部門を受賞した「公益財団法人阿蘇グリーンストック」(熊本県)への授賞セレモニーを開催しました。
日本自然保護大賞は今年で10回目、前身の沼田眞賞から数えると23回目の開催となりました。昨年からは、全国各地の受賞団体に訪問して授賞セレモニーを開催しています。
公益財団法人阿蘇グリーンストックは、「千年続いた阿蘇の草原を次世代に」というテーマで保護実践部門の大賞を受賞されました。
授賞式セレモニーでは、選考委員長のNACS-J理事長の土屋俊幸のほか、同じく選考委員のシンガーソングライターでIUCN親善大使もつとめるイルカさんにも参加いただきました。阿蘇グリーンストックからは、理事長の佐藤義興氏(阿蘇市長)、副理事長の河村邦比児氏(熊本日日新聞社代表取締役社長)をはじめ職員・役員の皆様が参加されました。
土屋理事長からの挨拶、イルカさんから講評をいただいたのち、賞状と盾を授与しました。
NACS-J広報大使・かえるのピクルス「ナックスくん」を手に持ちながら講評するイルカさん。
写真左から選考委員・イルカさん(シンガーソングライター)、阿蘇グリーンストック理事長・佐藤義興さん(阿蘇市長)、副理事長・河村邦比児さん(熊本日日新聞社代表取締役社長)、選考委員長・土屋俊幸(日本自然保護協会理事長)
賞状・盾の授与後には、専務理事の増井大樹さんより、阿蘇グリーンストックの活動を紹介いただきました。
1000年以上も放牧など人間が手を入れることで維持されてきた阿蘇の草原。しかし人間の生活スタイルが変わるとともに草原の活用が減り、維持が難しくなりました。
この草原を守るため、25年前から野焼きをはじめとした阿蘇グリーンストックの保全活動がはじまりました。個人、企業、行政などさまざまな立場の人たちの協力を得て、25年間で保全活動に参加したボランティアはなんと延べ4.5万人にのぼるそうです。
この草原を次の世代に、さらに1000年先に引き継がれるよう、これからも多くの仲間と活動を続けていきたいと、増井さんは締めくくりました。
阿蘇グリーンストックの役員や職員の皆さんと受賞記念撮影
セレモニーの後は、阿蘇に移動し、阿蘇グリーンストックの活動地である草原を案内していただきました。
当日は朝から雨が降ったり止んだりときおり晴れ間が見えたりと安定しない天候で、フィールド見学時には天気の回復を願っていましたが、残念ながら草原に着くとあられ混じりの雨と強風が……。
野焼きの指示役を担っている地元畜産農家の小坂さんに、草原の野焼きの仕方や牛の放牧の様子などを説明いただきました。
手前の黒い部分は、野焼きの際に延焼を防ぐ防火帯
左から土屋理事長、小坂さん、イルカさん、阿蘇グリーンストックの増井さん、井上さん。
あいにくの天気でしたが、阿蘇草原の広大さ、またこの広さを手入れすることの大変さと重要さを現地を直接訪れることで深く実感できた貴重な時間となりました。
阿蘇グリーンストックの皆さま、ありがとうございました。
今後の活動も応援しております!
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