2023.12.25(2024.01.05 更新)
奄美大島(鹿児島)宇検村の里海づくり
報告
専門度:
湯湾岳展望台から眺めた宇検村の山々と焼内湾。
テーマ:生物多様性地域戦略海の保全
フィールド:海
日本自然保護協会(NACS-J)が2021年度より実施してきた奄美大島の海を調べるプロジェクト。その調査結果と活動を、沿岸域の新しい地域づくりに役立てることになりました。奄美大島南部の宇検村で、海域管理のビジョン、保全と利用のあり方を定める「宇検村の里海づくり事業」が始まります。
宇検村が主体、NACS-Jが村と共に実行を担い、漁協、事業者、集落の方々、それぞれの海との関係性や利用実態などをヒアリングし、海域管理のビジョンを策定します。その後2026年度を目標に、ゾーニングや意思決定プロセスなどの具体案をまとめる計画です。
宇検村は2022年度に観光基本計画を策定、今年度施行しています。そこでは、自然を調査・モニタリングしながら利用する観光が提言されており、今回の事業ではこの計画に基づき、モニタリングや自然再生事業などに参加できる観光プログラムの開発も進める予定です。
保全と利用のバランスは地域社会が直面する課題です。NACS-Jは宇検村の方々と共に、この地ならではの知恵を活かしながら模索し、実現に向けて歩んでいきます。
担当者から一言
リポーター
生物多様性保全部 中野 恵
写真撮影時、山から水蒸気が立ち上り、雲は山肌を上り、振り返ると金色の焼内湾!生命を感じた一瞬でした。