2023.06.30(2023.07.03 更新)
沖縄・大浦湾の海で、調査・保護活動を実施
調査報告
専門度:
サンゴに張り付いている黒い部分がシアノバクテリア。辺野古・大浦湾では、6カ所でリーフチェックを行っており、今回はそのうちの3カ所で調査した。
テーマ:生物多様性地域戦略海の保全
フィールド:海
NACS-Jと「ちゅら海を守り、活かす海人の会」は、サンゴの健康度を測定する「リーフチェック」を3月に大浦湾の3カ所で実施しました。サンゴが海底を覆う割合「被度」は、2021年10月の前回調査に比べてやや回復傾向か横ばいでした。
サンゴを覆い尽くして殺すテルピオスカイメンは前回比で減りましたが、水質が悪化すると増えてサンゴに悪影響を及ぼす可能性があるシアノバクテリアが大きく増えている箇所がありました。新基地建設の埋め立てに伴う土砂の投入や海流の変化、気候変動などが原因として考えられます。
2022年7月に埋め立て地に近い名護市久志の沿岸において採取された糞から、ジュゴンのDNAが検出されたことが沖縄県の調査報告書で明らかになりました。NACS-Jは4月に現地の視察を行い、ウミヒルモなどが分布する良好な藻場であることを確認しました。
沖縄防衛局に工事の一時中止と徹底したジュゴンの生息状況の調査を求め、沖縄県にも調査の徹底を求める要望書を提出しました。
担当者から一言
リポーター
保護・教育部 安部真理子
大浦湾のリーフチェックは、今後も年1回の調査で状況の確認を続けていきます。