2020.11.02(2020.11.04 更新)
大分県が太陽光発電のアセス強化
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▲祖母・傾・大崩(そぼ・かたむき・おおくえ)ユネスコエコパーク内にある祖母山(大分・宮崎)
テーマ:ユネスコエコパーク
フィールド:メガソーラー問題
国は今年4月より出力4万kW以上(面積100ha以上に相当)の太陽光発電事業をアセス法の対象として追加しました。
しかし、自然環境などへの影響を危惧する声は根強くあります。今年1月に開催されたユネスコエコパークネットワーク会議(JBRN)の幹事会でも、太陽光発電事業計画について議論されました。
今、ユネスコエコパーク(以下BR)エリア内で計画されている大規模な太陽光発電事業は、到底、地域の自然との共生を図っているとは言えず、各BRは自然環境や住環境への悪影響に強い懸念を持っています。
そうした中、8月11日に大分県は、BRエリアなど重点的に自然環境を保護すべきエリアでの太陽光発電事業に対する環境アセス強化を目的とした条例改正案を提示しました。
対象エリアは県土の約3割にもなり、対象の規模をこれまでの開発面積20ha以上から、全国で最も厳しい基準の5ha以上とする予定です。
大規模な太陽光発電事業により、豊かな自然環境の破壊が進まない仕組み作りが必要です。
ユネスコエコパーク(BR:Biosphere Reserves)とは?
ユネスコエコパークは、1976年(昭和51年)にユネスコが開始。ユネスコの自然科学セクターで実施されるユネスコ人間と生物圏 (MAB:Man and Biosphere) 計画における一事業として実施。
世界遺産が、手つかずの自然を守ることを原則とする一方、ユネスコエコパークは、生態系の保全と接続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)が目的。
担当者から一言
保護部 若松伸彦
全国20県でメガソーラーに対し独自に環境影響評価法や条例によって制限を設けていますが、まだまだ不十分です。