2020.09.25(2020.09.25 更新)
9月30日は「生物多様性サミット」 生物多様性世界リーダーの発信に注目
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テーマ:国際生物多様性条約
こんにちは、国際担当の道家哲平です。
日本でほとんど報道わずかな状況ですが、これから1週間、国際社会では「生物多様性」について関心が高まることになっています。
9月中旬発表された、地球規模生物多様性概況第5版の評価(完全に達成された目標は、20個中ゼロ)を受けて、失われてしまった生物多様性を、次の10年で回復の道筋に乗せるための大きな目標設定を行うべきだという声を集めて、首脳に届けようという動きが活発になっているからです。
その1週間の動きのハイライトとなるのが、9月30日の日本時間22時から開催される、国連総会特別セッション「生物多様性サミット」です。
https://www.un.org/pga/74/united-nations-summit-on-biodiversity/
これに先駆け、国連開発計画が主導する形で、国連機関や国際機関、NGOやIUCNが協力してNature for Life Hubというオンラインイベント群を企画し、国際機関や民間からの生物多様性目標へのメッセージ(特に、愛知目標に代わるポスト2020枠組みの意欲度を高める、実施のための資金提供の呼びかけ)を集めて発信しはじめました。
https://www.learningfornature.org/en/nature-for-life-hub/
9月21日は、ビジネス・フォー・ネイチャーというグループが、54か国から560社(売り上げベースで総額400兆円。従業員950万人という経済規模)による、意欲的な目標設定への呼びかけメッセージが集まったことが発表されました。
More than 560 companies with revenues of US$ 4 trillion call on governments to act now to reverse nature loss
日本企業も、イオン、日立、MS&AD、三菱地所、住友林業、損保ジャパンなどが名を連ね、世界では、グーグル、コカ・コーラ、ウォルマートなども加わっています。
https://www.businessfornature.org/call-to-action#CTA-signatory-list
引き続き、ポスト2020に向けた公約やその実施のための資金に関する公約も発表される準備が行われているとの情報も入っています。
世界から、そして、日本から、どのようなメッセージが発信されるのか、ぜひ皆さまもご注目ください!