2020.06.05(2020.06.08 更新)
【おうちでできる自然観察】家の中の虫をさがそう
観察ノウハウ
専門度:
テーマ:環境教育
お家の中やベランダ、家のまわりにも、自然の不思議やドラマがいっぱいです。
ふだんは気づかない生きものたちをさがし、自然かんさつしてみよう!
かんさつのポイント
- いきものたちの命の営みを、じっくり探してみよう
- 時間をかけて、ゆっくり観察してみよう
- 生きものどうしのつながりを見つけてみよう
ハエトリグモのかんさつ
おうちの中に虫がいるなんて許せない!という方は多いかもしれません。しかし、家屋に虫が侵入することは実際よくあります。たまたま入り込む場合もあれば、好んで入ってくる場合もあります。
先日我が家で発見されたおめめパッチリハエトリグモさんは、なんと家屋害虫として知られるシミ(紙魚)を食べてくれていました。エライ!
巣を張らず歩き回って獲物をさがすハエトリグモ。ぴょんぴょんはねて移動する姿、くりくりの眼が特徴です。その名の通りハエを捕まえて食べることも。手にのせて遊ぶとお尻から糸を出しながら動いているのがよくわかります。まるでスパイダーマン。と言うかこっちが本家ですね。
ベランダのプランターをじっくり見よう
お家の庭やベランダでもちょっとした自然観察ができます。育てている花や野菜の成長を観察するのも良し、そこにやってくる虫を観察するのもまた良し。我が家のベランダで育てていたソラマメに気づくとたくさんのアブラムシがいました。
タネから育てたから初めはいなかったのに、どこからやってきたのでしょう?よく見つけたなと感心してしまいます。アブラムシをじっと観察していると大きいのやら小さいのやら翅があるのやらないのやらたくさんいます。アブラムシの天敵ヒラタアブの幼虫も発見、アブラムシたちをたくさん食べていました。
そしてアブラムシの出産にも立ち会うことができました。感動!?アブラムシは卵を産んで増える時期、赤ちゃんを産んで増える時期があります。
いつもの散歩コースで自然かんさつ
近所の河川敷は私のいつもの散歩コースです。少し前までは黄色の花(セイヨウカラシナ)一色でしたが、今は白いノイバラの花が目立ちます。
小さな花ですが近づいてみるととても良い香りがします。でもトゲには注意。
花が咲く少し前、一株のノイバラの前で10分立ち止まり、虫を探してみました。見つかる見つかる。
ノイバラは虫たちに人気の植物のようです。花が咲いた今、同じように探してみると、ちょっと顔ぶれが違うようでした。定期的に観察してみようかな。
著者:野本 康太(NACS-J自然観察指導員講師/伊丹市昆虫館学芸員/自然観察指導員兵庫連絡会事務局)
この記事のタグ