2020.05.01(2023.07.21 更新)
2030年度末までの実施計画
解説自然観察指導員
専門度:
テーマ:環境教育人材育成
ビジョンを実現するために、NACS-Jは大きく4つの活動を計画しました。
ストーリー
1で、“浅くても広く”自然に関心を持つ方を増やし、2で“まずは一部の地域からでも、深く”自然観を醸成し、地域の身近な自然保護を実現します。
3の研鑽の場を利用して指導員の方にさらにご自身が願う活動を実現していただき、4では身近な指導員の方に魅せられた方や本計画のビジョンに共感する、新しい指導員仲間を増やして、さらに自然保護教育を広めていきます。
計画1 関心・境遇によらず自然の魅力にきづけるきっかけの創出
主にビジョン1の実現を目指す計画です。
自然観察指導員の魅力を社会に伝える
◆指導員のみなさんは魅力満載なのに社会にはまだまだ十分伝わっていません。そこでみなさんの活動や人の魅力を再度整理して、社会に広くPRします。
◆それぞれの指導員の方の魅力や個性にこそ人は惹かれます。協力いただける指導員の活動や経験、連絡先などを個人ごとにまとめ、一覧にしてWEB上で公開します。活動の幅を広げたり、新しい活動仲間との出会いを応援します。
◆「自然観察指導員という名前が固い」という指摘が指導員の方から多数寄せられているので、愛称の検討を行います。
自然への関心が低い人に自然の魅力を感じてもらう
◆2020年1月の指導員全国大会で挙がったアクションプランの活動支援をします。
◆関心が低い人に自然を共有できた事例や、異分野とのコラボの経験やアイディアを募集して、全国で共有します。そして、NACS-Jがアイディアの実現を支援します。
◆指導員の皆さんは多彩な魅力にあふれ、互いが交流できるだけで、皆さんの活動にとってプラスになると全国大会で感じたため、指導員個人同士が連絡を取り合えるWEBの仕組みをつくります。
自然体験しにくい境遇の相対的貧困家庭の子どもに観察会を届ける
◆将来の日本を創る、すべての子どもに自然の原体験をとどけるため、特に自然体験がしにくい子どもを対象に、指導員有志とNACS-J職員でつくる実行委員会で活動を企画・試行します。
◆モデル地域で実施した後、他地域でも実現できるようにテキスト作成や活動資金確保の方法を模索します。
計画2 自然の恵みを実感できどんな人も惹きつける場所づくり
ビジョン2の実現を目指す計画です。
地域のだれもが自然保護につながる自然観を育める持続的な場所づくりの支援
◆地域のだれもが自然観を育める持続的な場所とはどんな場所なのか、必要な要素を研究して、公開します。
◆そういった場所づくりに賛同いただける個人や組織を広く募集し、研修会や交流会開催の他、広報などの支援を行います。
計画3 自然観察指導員のフォローアップ
「自然保護教育に活かせる意識・知識・技術」の向上を目指す計画です。
体系的なステップアップの制度づくり
◆すべての指導員活動に役立てられる、「ネイチュア・フィーリング研修会」と「リスクマネジメント研修会」の安定的な開催から着手します。
◆いままでに実施していない内容を含め、「自然保護教育に活かせる意識・知識・技術」を習得できる方法を研究開発し、研鑽の機会を作ります。
指導員活動に喜びと誇りを持つための広報
指導員のみなさんの活動は知らず知らずのうちに間接的にも社会によい影響を与えています。指導員のみなさん自身が指導員活動をふりかえり、活動の喜びと誇りをさらに高められるような広報を行います。
計画4 ビジョンに共感する自然観察指導員の仲間、新規登録者数を増やす
すべてのビジョンを実現するために、指導員仲間の人数を増やすことを目指す計画です。
指導員講習会の改良
◆「指導員がもちたい意識・知識・技術」を習得でき、社会のニーズをとらえた魅力あふれる指導員講習会になるように改良します。
◆40年間あまり変えてこなかった、講習会の定員上限や参加費制度、運営方法等の見直しを行い、受講できる人数・開催地域を増やします。
2030年度末までの実施ステップ
全ての計画を一度に開始することはできないため、自然保護教育により効果的と思われる順番で実施予定です。大まかには計画1で社会の強いニーズにまず応えつつ、計画3のネイチュア・フィーリング研修会の安定開催から着手します。その数年後に、計画3のフォローアップの整備をすすめた後、2024年前後から計画4の講習会の改良と計画2の場所づくりの研究・支援に着手する予定です。実際の順番は指導員のみなさんや社会の状況に合わせて柔軟に調整を行います。
4.指導員のみなさんへのお願いとNACS-Jができるお手伝いヘつづく
作成者・お問合せ
公益財団法人 日本自然保護協会 自然観察指導員養成チーム
Tel:03-3553-4105 mail:kansatsu1978@nacsj.or.jp