2019.12.20(2019.12.25 更新)
世界の動きを地域へ 地域ネットワークの支援
イベント報告
専門度:
テーマ:生物多様性地域戦略
生物多様性条約COP10からもうすぐ10年。日本自然保護協会が事務局を担う国際自然保護連合は、COP10を契機に生まれた地域ネットワークの支援を行ってきました。
2019年12月14日・15日は、四国生物多様性ネットワーク(幹事団体:愛媛・森からつづく道、香川・ナチュラリストネットワークかがわ、徳島・生物多様性とくしま会議、高知・高知生物多様性ネットワーク)のイベント開催に協力。国際自然保護連合日本委員会副会長兼事務局長を務める、道家哲平が参加し、地域レベルの10年の振り返りと、今後10年の構想に向けた世界の動きについて話題提供を行いました。
14日の「第9回四国生物多様性会議@松山~調べ、守り、楽しみ、伝える四国の自然」には、定員70名のところ100名近い方に参加いただきました。道家は基調講演とパネルディスカッションのコメンテーターとして世界・日本全国の話題や知見を提供しました。
“第9回”というタイトルが示すとおり、毎年、四国四県持ち回りで、イベントを開催。そこで、エクスカーションも含めた経験や事例共有を行いました。
ネットワークがあることで、情報の共有がおこなわれるのはもちろん、
- 「愛媛県西条のガイドから、自然を生かした地域観光のヒントを高知のNGOが得る」
- 「徳島で持ち上がった風力発電建設計画の初動の取り方(アセスメントに向けた準備や、押さえておくべき資料など)を他県からすぐにアドバイスしてもらった」
- 「四国ネットワーク内で徳島県の風力発電問題を共有したことで、その場所に希少種がいる事を把握していた香川の生物の専門家グループがいち早く情報をキャッチし、提言準備にかかれた」
などのプラス面も、10年活動するなかで見えてきました。
翌15日は、四国生物多様性ネットワーク会合に出席。10年間を振り返り、次の10年に向けたアクションプランなどを話し合いました(写真下)。
今回、地域の自然保護団体が抱える課題や関心、ニーズなど様々な意見を共有し、引き続き、国際自然保護連合日本委員会事務局として取り組めることを考えていきたいと思います。
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