2018.11.28(2018.11.28 更新)
遺伝子をめぐる国際条約
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テーマ:生物多様性条約
Wagyu(和牛)の遺伝資源が持ち運ばれようとしたニュースが話題となりました。「遺伝子」が大きな資源であるということはあまりピンと来ない方も多いかと思いますが、今回のニュースで関心を持たれた方も多いのではないでしょうか?
国際社会では、様々な国際条約を取り交わして、遺伝資源の適正な扱いを決めています。
生物多様性条約もその一つ。生物多様性条約が対象とするのは、農業牧畜関連以外のほぼすべての「遺伝資源」。薬や化粧品等様々な領域が対象です。
生物多様性条約では、利用する国と提供する国の間で「事前の情報提供に基づく同意」を得た上で、相互に合意する条件のもとに、遺伝資源の移転をしなければならないとして、同時に、得られた利益の公正公平な配分を行うことを規定しています。
現在、エジプトで開催されている生物多様性条約会合でも、遺伝資源をめぐる様々な議論が展開されています。他人事ではない「遺伝資源」の話題、ぜひこれを機会にご関心をお持ちください。
和牛精液あわや国外へ 出国検査甘さ露呈 申告制、告発わずか 貴重な資源流出は打撃(日本農業新聞 2018年11月26日付)
道家哲平(広報会員連携室 兼 IUCN日本委員会事務局長)