2018.08.31(2018.08.31 更新)
森の危険な生きもの【今日からはじめる自然観察~観察会の味方!ピクチャーカード~】
観察ノウハウ
専門度:
テーマ:環境教育
フィールド:森林
今回のピクチャーカードでは、一般的でかつ被害の程度の大きい危険な生きものを紹介しています。ほかにも刺す虫やトゲのある植物などは、たくさんありますが、あまり用心しすぎるのも自然観察を堅苦しいものにしてしまいます。小さな危険は身をもって知ることも大切でしょう。
スズメバチに出合ったら
細心の注意を払う必要のある相手として、スズメバチがいます。スズメバチは巣から数m離れた人でも襲うことがあります。
事故の多くは、巣が大きく発達する盛夏から秋にかけて、人が知らずに巣に接近したために起こっています。人が巣に近づくと、巣に待機していたハチのうち数匹が飛び立ちます。まつわりつくように飛び、カチカチと大あごを鳴らして警告します。
それでも警告をきかないと、ハチはフェロモンを放射してほかのハチを呼び寄せ、大群で人を襲います。ハチがまつわりついて飛ぶとき、たくさんのハチが飛び回っているときは、静かにその場から離れましょう。近づいたハチを手で払いのけてはいけません。かえってハチを刺激します。
もしスズメバチに刺されたら、きれいな水で傷口を洗い、毒をしぼり出します。もし気分が悪くなったり、蕁麻疹が出たりしたら、アレルギー症のおそれがあるので、すぐに医師に見てもらいましょう。死に至る場合もあります。過去に刺されたことがある人は、次に刺されると症状が重くなります。
人間にとって危険な生物も、生態系の均衡を保つ大切な一員です。すぐに排除するのではなく、危険を避けるための方法をよく考えてみましょう。観察会の下見で巣を見つけたら、そのコースを避けるとか、遠くから双眼鏡を使って観察するなど、安全対策を考えておきましょう。
【今日から始める自然観察~観察会の味方!ピクチャーカード~】森の危険な生きもの
この記事のタグ