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2018.05.09(2019.10.11 更新)

辺野古・大浦湾シンポジウムを開催しました。

イベント報告

専門度:専門度4

テーマ:自然資源生息環境保全海の保全

フィールド:

2018年3月24日に「沖縄の財産・世界の宝~辺野古・大浦湾シンポジウム」を、沖縄県主催、日本自然保護協会の企画・共催で、国立劇場おきなわで開催しました。

【2018年6月13日】当日の報告書ができました。

20180324_辺野古・大浦湾シンポジウム<概要報告書>(PDF/4MB)
<英語版>
20180324_Summary Report of the Symposium on Henoko-Oura Bay(PDF/4.4MB)

 


今回のシンポジウムは、工事によって失われる自然の大きさが県内でも知られていないという日本自然保護協会の提案で実現しました。

翁長知事の「埋め立て工事は、人類共通の財産を地球上から消失させることになる」とのあいさつから始まりました。

基調講演で、IUCN(国際自然保護連合)の海洋分野の専門家であるフランソワ・シマール氏が、海の自然保護は世界的な課題で、海の10%を海洋保護区にする取り組みが国際的に進んでいること、上手に利用しながら保護することで持続可能性を高め、暮らしが豊かになることなどが紹介されました。

前日に訪れた辺野古・大浦湾については「美しいだけでなく、健全で多様なサンゴが見られる素晴らしい場所」として、自然だけでなく幅広い環境影響評価を行うこと、事業者自らが評価するだけでなく、客観的な評価が重要と指摘されました。

日本自然保護協会の安部はじめ国内の登壇者からは、辺野古・大浦湾の自然の概要や、甲殻類やジュゴンの調査結果、サンゴ礁と密接な沖縄の人の暮らしなどを紹介。

参加者アンケートでは「多様とは聞いていたが、具体的に説明を受け、イメージが広がった」「埋め立てられてしまう、基地が作られようとしている所、くらいの認識でした。それ以前に、豊かな海域であることがわかりました」といった声をいただきました。

最後に「辺野古・大浦湾の貴重な自然を守るための声明」を拍手で採択。

声明では、このまま埋め立てが進むならば、サンゴ礁生態系の豊かさとその価値が、世界の多くの人々に知られないまま永久に失われてしまう可能性があるとして、「1.現在行われている辺野古新基地建設計画に伴う工事を中止し、生態系及び生態系が供給するものへの影響を正確に理解するために、改めて評価を行うこと。2.貴重な辺野古・大浦湾の自然環境を守るために、辺野古新基地建設計画を断念すること」を日米両政府に求めました。

沖縄県知事公室長の声明の実現に取り組んでいくとの言葉の後、日本自然保護協会亀山理事長のあいさつで閉会しました。

 

開催概要

期日:
2018年3月24日(土)13:00 ~ 17:30
会場:
国立劇場おきなわ・小劇場(沖縄県浦添市)
主催:
沖縄県
企画・共催:
公益財団法人日本自然保護協会

第1部 世界の海から辺野古・大浦湾を考える

基調講演
海を守る:愛知ターゲット11 と持続可能な開発目標14 達成に向けた世界のチャレンジ
   /フランソワ・シマール(IUCN 海洋分野専門家)
講演「大浦湾の海の生物多様性の重要性
   /吉田正人(筑波大学世界遺産学)
話題提供「大浦湾における甲殻類の種多様性とそれを支える生息環境の多様性
   /藤田喜久(沖縄県立芸術大学)
話題提供「沖縄のジュゴン
   /細川太郎(ジュゴンネットワーク沖縄)
話題提供「辺野古新基地建設問題の現状と課題
   /安部真理子(日本自然保護協会)

第2部 パネルディスカッション ~辺野古・大浦湾を未来に

コーディネイター:吉田正人
パネリスト:フランソワ・シマール、中井達郎、藤田喜久、細川太郎、安部真理子

 

関連資料

■当日配布資料

講演要旨集(PDF/6.6MB) 

■当日の動画(YouTube)

■概要報告書(日本語/英語)

20180324_辺野古・大浦湾シンポジウム<概要報告書>(PDF/3.2MB)
<英語版>
20180324_Summary Report of the Symposium on Henoko-Oura Bay(PDF/4.4MB)

※当日の動画は、下記のインターネットメディアでも配信されています。

 

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