2018.01.09(2018.01.09 更新)
動物たちの落し物【今日からはじめる自然観察 ~観察会の味方!ピクチャーカード~】
観察ノウハウ
専門度:
テーマ:環境教育
自然観察会などで上手にピクチャーカードを使えば、観察のポイントをしっかり伝えたり、その場では見えにくいものを説明したりすることができます。必要に応じて、イラストを加えるなどして、自分のフィールドに適した使いやすいカードに仕立ててください。
動物たちの落し物
フンを見つけたら
まずは周りの状況を観察しましょう。近くに同じフンがありませんか? フンはまとまってありますか? それともパラパラ散らばっていますか? 石や切り株の上など目立つところにしてありませんか? なわばりフンといって、わざと目立つところにフンをする動物もいます。
次に近づいて、原寸大のスケッチをしましょう。描くことによって、いろいろなことが見えてきます。臭いはありませんか? 固さや乾き具合はどうでしょう? フンの中にどんなものが入っているか分かりますか?(草や木の種子、動物の毛、昆虫の固い翅など)
ピクチャーカードで検索!
ピクチャーカードを使って、落とし主のおおまかな検索をしてみましょう。大きさと形から、フンの主を推定することができます。
鳥類は尿酸といって水に溶けない物質を尿としてフンと一緒に出します。この尿酸が白い色をしているため、フンには白い部分が混ざっています。白い部分がなければ、おそらく哺乳類の可能性が高いと考えられます。
哺乳類のフンは、その形でおおまかな検索ができます。草食動物のフンは一般的にコロコロっとしたものが多く、消化器官での吸収が良く、また植物しか食べていないため、あまり臭くありません。一方、肉食または雑食性の動物のフンはバナナ形をして、新しいものであれば、強い臭いもあります。
ピクチャーカードでは、この3種類の動物のフンを色分けしています。A3サイズに拡大コピーすると実物大になります。ただし、季節によって動物の食べ方はだいぶん変わり、フンの様子も違ってきますので注意してください。
【今日からはじめる自然観察 ~観察会の味方!ピクチャーカード~】動物たちの落し物
※本コーナーは「NACS-Jピクチャーカード作成委員会」が制作したものを編集して掲載しています。すべてのピクチャーカードは、NACS-Jウェブサイトの「会員コンテンツ」でご覧いただけます。
この記事のタグ