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2017.12.04(2017.12.04 更新)

海のプラごみワークショップで山形県庄内海岸を尋ねました。

報告

専門度:専門度1

テーマ:海の保全

フィールド:海辺

自然保護部の志村です。

 

「2050年には、海ごみが魚の量を超える。」世界経済フォーラムのそんなショッキングな試算があります。
2017年11月27-28日に、”美しい海をこどもたちへ”を目指して活動している一般社団法人JEANのワークショップで山形県庄内海岸に行ってきました。
JEANの金子さん、小島あずささん(NACS-J評議員でもあります)、山形パートナーシップオフィスの大谷さんにご案内いただきました。

日本には海ごみがたくさん流れ着き、一方たくさんの海ごみを海外に排出しています。山形は海流の関係で、日本海有数の海ごみの多い場所だとのこと。
遠目にも目立つ大きなゴミだけでなく、潮が引いた跡には色とりどりのマイクロプラスチックがずらり。波にもまれて、だんだんと小さくなるけれど、なくなるわけではなく、回収がどんどん難しくなるという、世界レベルで深刻さが増している難題です。

 

▲山形パートナーシップオフィスの大谷さんによる、地元の人にはわかるけど、よそから来た人には謎の物体、”日本海っぽい”海ごみの解説。これは「アナゴ籠」。

 

▲大きなゴミは遠目にもよく目につきます。ですが、問題はこれだけではありません。

 

▲波が引いたあとのラインを見ると、小さな木片に、色とりどりのプラスティック片が大量に混ざっています。いま大きな問題になってきているのが、この、大きさが5mm以下の”マイクロプラスティック”と呼ばれるもの。

 

今回は、海の環境教育、リサイクルカップを進めている団体、自然の観光地でのごみ問題に取り組んでいる団体などの主だった方が集まりました。
海の自然や生き物の話、ごみ問題やNGOの在り方などなど、いろんな角度から、ひたすら話す話す話す。。。濃密な時間でした。
青空に雪をかぶった鳥海山が、それはそれはすがすがしく、きりりとかっこいい!
でもね、その手前の砂防のための松林の中にも、吹き飛ばされてきたたくさんの海ごみが入り込んでしまっているのです。

 

▲青空に映える、雪をかぶった鳥海山。まぶしいほどの美しさ! 手前は、砂丘に植えられた松林がずっと続いています。飛砂防止のために植えられた松です。

 

▲遠くからはきれいな松林ですが、風が強い場所なので、中にはたくさんのゴミが散乱しています。海岸でよく見られたボトルやカゴなどではなく、レジ袋に入ったゴミが目につきました。こちらのほうが軽いのでよく飛んでくるのでしょうか。

 

▲砂浜が光って見えませんか? ここは庄内海岸の中の鳥海山・飛島ジオパークの釜磯。
光っているのは、鳥海山の溶岩の層を流れてきた地下水。それがここで湧き出しているというユニークな砂浜です。
ですが、足元をみると、対馬海流で運ばれてきた国内外のゴミが。
色とりどりの小さなマイクロプラスティックは、動物が飲み込んでしまうため大きな問題になっています。

 

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