2017.09.28(2017.09.28 更新)
辺野古で絶滅危惧種のサンゴが見つかったことで、新聞にコメントが載りました
解説
▲辺野古・大浦湾
フィールド:辺野古・大浦湾
保護室の安部です。
『辺野古に絶滅危惧サンゴ 防衛省 沖縄県に移植許可申請へ』という見出しで、沖縄タイムス(9/28付)に記事が掲載されました。
これは、辺野古にて環境省が定める海洋生物レッドリストに掲載されているオキナワハマサンゴについてです。
発見された14群体のうち13群体は死滅し、1群体のみが生存しており、防衛局は移植のための申請を県に出す予定だそうです。
事業者は「工事の影響」ではなく「高水温の影響」だと述べていて、残る1群体の移植を求めていますが、工事の影響ではないと証明できているのか、高水温のせいだと証明できるのか。
本当に工事の影響ではなく高水温のみの影響ならば、移植しても条件は同じではないでしょうか?
日本自然保護協会はこれまでも米軍普天間飛行場代替施設建設事業の環境影響評価に多くの問題があることを指摘してきました。
今回はその問題が改めて顕在化したということです。
掲載されたコメント
オキナワハマサンゴ14群体中13群体が死滅していた原因について、沖縄防衛局は「夏場の高水温」をあげるが、周辺海域での大きな環境変化はもう1つある。大型コンクリートブロックやフロート設置などの海上作業だ。K9護岸の工事の様子を見ても海上に差し掛かっている。専門家などの間で潮流などの環境変換をもたらすことが予測されており、死滅に新基地建設に伴う作業や工事の「影響がない」というなら、それを証明してほしい。
すでにジュゴンは周辺に近寄れなくなっており、工事や作業に伴う影響であるとみられている。そもそも沖縄防衛局の環境影響評価は多くの専門家が疑問視している。環境監視等委員会は工事を止めないことを優先しているようにみえる。異変がみられたら即工事を中止し、状況を把握すべきではないか。
参考:辺野古で絶滅危惧サンゴ発見 防衛省、県に特別採捕許可申請へ
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-584004.html