日本自然保護協会は、生物多様性を守る自然保護NGOです。

  • 文字サイズ

日本の絶滅危惧種を守る

Home 主な活動 日本の絶滅危惧種を守る 『ZAN』は、辺野古の海を守る大きな力になる。ーーー『ZAN』を支援したパタゴニアへのインタビュー

日本の絶滅危惧種を守る 一覧へ戻る

2017.08.25(2017.09.01 更新)

『ZAN』は、辺野古の海を守る大きな力になる。ーーー『ZAN』を支援したパタゴニアへのインタビュー

読み物

専門度:専門度1

テーマ:生息環境保全絶滅危惧種海の保全

フィールド:

『ZAN』は、アウトドアメーカーのパタゴニア(patagonia)の「環境助成金プロラム」も活用して制作しました。
環境保全に力をいれているパタゴニア。日本自然保護協会の理事も務めるパタゴニア日本支社の篠健司さんに、パタゴニアの『ZAN』への支援や環境問題に対する思いを伺ってきました。

(取材:渡辺聡子/NACS-J広報会員連携室)


 ――「ZAN」を支援することになった決め手はなんでしょう?

辺野古の問題において映像が持つ力に注目したからです。
環境問題は、多くの人に関心を持ってもらうことが大切ですよね。私たちは、2014年にアメリカで『ダムネーション』という映画を作りました(日本では2015年公開)。この映画でダム問題への関心が高まり、アメリカのダム撤去運動に影響与えました。
問題が起きている現場に行けなくても、映像を見れば誰もがその問題や現場を知ることができる。以前から、映像は環境問題の解決に向けた大きな力を持っていると考えていましたが、『ダムネーション』でその力の確証を得ました。

ZAN』の舞台・辺野古は、米軍の基地移設問題としては注目されますよね。でも、基地建設によって埋め立てられてしまう辺野古の海の中に、あんなにも素晴らしい世界が広がっているということを一体どれだけの人が知っているでしょう。あの唯一無二の貴重な辺野古の海を埋め立ててしまったら二度と取り戻せない。
辺野古の海の中の素晴らしさを多くの人に広めることができる『ZAN』は、辺野古を守る力になると思い、支援が決まりました。

 

――今回の『ZAN』への支援は、パタゴニアが中心となって進めている「1% for the Planet」からの支援ですね。

「1% for the Planet」は、企業が売上の1%を自然保護団体の活動支援に寄付する仕組みを提供している非営利団体です。現在、世界中で約1200社、日本は約60社が「1% for the Planet」に賛同して自然保護活動を支援しています。「1% for the Planet」の設立に関与し、まだオフィスが設立されていない日本で事務局を務めているパタゴニアも、参加企業のひとつとして売上の1%を「環境助成金プログラム」と製品寄付などの非資金的プログラムを通して自然保護活動を支援しています。

私たちは製品の原材料調達から製造・販売まで環境に悪影響を与えないできる限りの努力はしています。それでも環境負荷をゼロにすることはできません。だからせめてそのつぐないとして、自然保護活動をしている団体を支援することにしたのです。
それに、企業が環境問題に取り組むことは、単なる社会貢献ではなくビジネスとしても有益です。私たちのビジネスは自然資源を利用しているので、健全な自然がなくなったらビジネスを継続させられません。さらに環境問題に取り組むことで社会の信用を得ることができ、企業活動を続けることができるのです。これは当社に限った話では全くなく、どんな企業にも言えることです。

そこで、この考えに賛同する企業を集め、売上の1%を環境保護活動支援に寄付する企業のネットワークとして「1% for the Planet」が動いています。自然保護活動を支援する企業が多いほど、それだけ守れる自然も増えますよね。

 

――パタゴニアユーザーに伝えたいことはありますか?

まずは、一人でも多くの人に『ZAN』を観て、辺野古の問題について知って、そして『ZAN』のことを広めてほしいと思っています。
私たちは、ユーザーにとってパタゴニア=環境問題に関われる場所でありたいと思っています。そして、パタゴニアのユーザーは、私たちの環境問題解決を一緒に進める「パートナー」だと考えています。
私たちの環境問題への取り組みが、ユーザーにとっての自然環境問題に関心を持つきっかけとなり、さらには自然保護活動をしている団体の活動への参加や支援などの行動につながったら嬉しいですね。

 

『ZAN ジュゴンが姿を見せるとき』特別解説ページへ

1% for the Planet

フィルム『ZAN』の制作にあたり、イメージミルとNACS-Jをマッチングした「1% for the Planet」。

草の根の自然保護活動を支援し、ビジネスを持続可能にするため、賛同企業を募っています。日本国内ではパタゴニア日本支社が事務局をつとめているため、日本語でのやり取りが可能です。事務局では、マッチングの希望など様々な相談が可能です。


『ZAN』を見に行く

『ZAN』の上映会を実施する(別サイトに移動します)

★ 辺野古・大浦湾に行ってみる

辺野古・大浦湾のネイチャーツアーに参加できます。シーカヤックやマングローブ観察、グラスボート、ダイビングなどさまざまなプログラムがあり、個人旅行はもちろん、修学旅行や研修旅行にも対応可能です。お問い合わせは「ジュゴンの里」まで。
担当:ジュゴンの里・東恩納琢磨  TEL/FAX:0980-55-8587

★ 署名に参加する ジュゴンを沖縄の「県獣」にして守ろう!(別サイトに移動します)

クラウドファンディングに参加する

NACS-J へのご寄付

署名やクラウドファンディング、ご寄付は上記NACS-J ウェブサイトから参加できます。
署名やご寄付は、ご記入用紙をお送りすることもできますので、
ご希望の方は担当までご連絡ください。皆様のご支援、どうぞよろしくお願いします!
担当:NACS-J・志村智子  TEL:03-3553-4103 E-mail:nature@nacsj.or.jp

 

ドキュメンタリーフィルム上映会しませんか?

日本の絶滅危惧種を守る 一覧へ戻る

あなたの支援が必要です!

×

NACS-J(ナックスジェイ・日本自然保護協会)は、寄付に基づく支援により活動している団体です。

継続寄付

寄付をする
(今回のみ支援)

月々1000円のご支援で、自然保護に関する普及啓発を広げることができます。

寄付する